Research Project
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
国際共同観測プロジェクト「スローン・ディジタル・スカイ・サーベイ」のデータにおける重力レンズクエーサーの探索を行った。今年度は特に、すばる望遠鏡およびVery Large Arrayを用いた観測により、この研究課題の主要目的である"銀河団による大離角重力レンズクエーサーの新たな発見"に成功している。この天体は「SDSS J1029+2623」と名づけられ、その発見を論文において報告した。発見後に行ったすばる望遠鏡による追加観測により、このSDSS J1029+26231はそのレンズ天体が衝突中の2つの銀河団である可能性が高いことが判明し、報告者自身が発見した世界初の銀河団による重力レンズクエーサーSDSS J1004+4112と同様に今後大きな注目を集めることが期待されている。通常の銀河による重カレンズクエーサーについては、ケック望遠鏡・ハワイ大88インチ望遠鏡・すばる望遠鏡・マゼラン望遠鏡を用いた観測により、SDSS J0746+4403、SDSS J0806+2006、SDSS J1332+0347、SDSS J1353+1138、SDSS J1406+6126の5つの発見およびその報告を行った。また、SDSS J1004+4112に対する追加観測も継続しており、チャンドラX線宇宙望遠鏡を用いた観測結果(X線によって見積もられたレンズ銀河団の質量と重カレンズ現象を用いて見積もられたものがほぼ一致するという結果を得ている)を報告した。クエーサーのスペクトル中に現れる吸収線の研究に関しては、同じ方向にあって距離が異なる幾つかのクエーサーペアにおいて、一方のクエーサーにおいて他方のクエーサーによる吸収線が見られるという発見の報告を行った。過去このような天体の存在はほとんど知られておらず、この分野における先駆的な研究成果をあげることに成功している。
All 2007 2006 2005 2004
All Journal Article (16 results)
The Astronomical Journal 133・1
Pages: 206-213
Pages: 214-219
The Astronomical Journal 131・4
Pages: 1934-1941
The Astrophysical Journal 645・2
The Astrophysical Journal 647・1
Pages: 215-221
The Astronomical Journal 132・3
Pages: 999-1013
The Astrophysical Journal 653・2
The Astronomical Journal 131・1
Pages: 1-23
Pages: 41-48
The Astronomical Journal 130・5
Pages: 1967-1976
The Astrophysical Journal 629・2
The Astrophysical Journal 633・2
The Astrophysical Journal (未定)(発表予定)
Publications of the Astronomical Society of Japan 57・3(発表予定)
The Astrophysical Journal 610・2
Pages: 679-685
The Astronomical Herald (天文月報) 97・7
Pages: 415-424