磁気流体モードのWKB解へのシア流効果と非エルミート系への一般化
Project/Area Number |
04J10152
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
古川 勝 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 磁気流体 / 安定性 / シア流 / WKB法 / 非エルミート系 / スペクトル理論 / 核融合プラズマ / トカマク |
Research Abstract |
核融合を目指したトカマクプラズマにおける、短波長磁気流体(MHD)不安定性のプラズマシア流による安定化機構に関し、以下の3点を明らかにした: (1)シア流に同調して引き伸ばされる固有関数系を用いてMHD不安定性をモード分解することにより、1つの不安定モードから無限個の安定モードへのエネルギー移送として安定化効果を捉えることに成功した(Physical Review Letters誌への掲載決定)。また、この安定化機構を踏まえ、短波長MHD不安定性の安定化に必要なシア流の大きさの評価式を導出し、第20回IAEA核融合エネルギー会議(2004年11月1〜6日、ポルトガル)にて発表した(Nuclear Fusion誌への掲載決定)。 (2)シア流によって引き伸ばされる固有関数を用いたモード分解は、Kelvinの方法として古くから存在し、スラブプラズマに適用した研究がある。この場合、モード毎に分離された常微分方程式に帰着され、その解の時間漸近挙動から位相混合による安定化効果を見出している。トカマクプラズマでは、その空間非一様性によってモード間結合が生じ、エネルギー移送によって安定化効果を生んでいる点が本質的に異なっていることを明らかにした。日本物理学会2004年秋季大会(9月12〜15日、青森市)にて発表した。 (3)MHD不安定性をモード分解する際に、単にシア流に同調する固有関数系を選ぼうとすると連続スペクトルと特異固有関数を扱う必要が生じる。本研究では、これを近似して正則な固有関数を得る一般的な手法を開発した。連続スペクトルが関与する長時間挙動ではなく、モード間結合によるエネルギー移送に着目している場合には、良い近似になることを定量的に示した。日本物理学会第60回年次大会(2005年3月24〜27日、野田市)にて発表した(Physics of Plasmas誌への掲載審査中)。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)