ナノテレメトリを用いた昆虫の単一細胞における神経電位計測および神経行動学的解明
Project/Area Number |
04J10165
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
酒造 正樹 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ナノプローブ / カルシウム濃度計測 / 神経電位 / FDTD / アメフラシ / ナノリード / 微小位置決め / 電子線直接描画 / DeepRIE |
Research Abstract |
ナノテレメトリシステムを用いて計測実験を行うことが目標であった。細胞内のカルシウム濃度と神経電位を同時に記録可能なナノプローブを用い、カイコガやアメフラシの脳・神経からデータを取得した。 この試作ナノプローブの機能は、細胞内に刺入、細胞内の神経電位の計測、通電刺激、薬物の注入、励起光の照射、蛍光検出である。カルシウム濃度は蛍光の光強度として計測することができる。このプローブは主にガラスマイクロピペットをベースとしている。プローブ先端の微小領域にある蛍光は、ガラスマイクロピペットのガラス部を導波路として伝わり、プローブ後方に位置するフォトンカウンタでその光強度を計測する。プラーで引き伸ばして作製したガラスマイクロピペット(先端径0.5um)を用いた場合、520nmの蛍光に対する検出領域は楕円球型をしており、断面が約1umの径で、プローブ刺入方向に約5umであった。検出領域の改善を試みた結果、ガラスマイクロピペットの外壁を金属薄膜でコートすることによりプローブの光学的特性が向上することが分かった。FDTDシミュレーションを用いて、数種類のMEMSで蒸着可能な金属を用いて膜厚や形状を変化させて検出領域の評価を行った。金属の中ではAlが効率よく、100nm程度の薄膜で十分な効果を発揮することが分かった。伝達する強度が他の金属よりも高く、また外乱となるプローブ周辺からの光の侵入を防ことができる。100nmのAlを蒸着したプローブの検出領域は、断面が約0.5umの径で、プローブ刺入方向に対して約0.6umに改善することを明らかにした。最適なパラメータを持つプローブを作製し、実際にカイコガの脳の深部からカルシウム濃度の計測を行うことに成功した。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)