嗅細胞軸索の標的糸球への選択的投射を制御する分子機構の解明
Project/Area Number |
04J10320
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
今村 文昭 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 神経科学 / 嗅覚系 / 軸索投射 / 標的認識 |
Research Abstract |
本年度の研究は米国・エール大学のCharles Greer教授との共同研究を軸に実施した。共同研究は研究員自身が渡米し、当地の設備を使用する形で行なった。まず、嗅細胞軸索のシナプス形成相手の一つである僧帽細胞に着目し、成熟途上にある樹状突起の糸球内での成長を調べた。実験手法としては、細胞内色素注入法で嗅球スライス内の一つの僧帽細胞の形態を可視化する方法を用いた。生後3,5,7,10日と成体(4週齢)の各段階における糸球内での僧帽細胞樹状突起を長さ・分岐点の数を指標に形態解析したところ、生後5日目から10日目の間で長さ・分岐点の数共に著しく増加することが明らかとなった。また、片方の鼻腔を閉じることで嗅細胞からの匂い刺激を遮断することができる。そこで、生後間もない時期の匂い刺激遮断が僧帽細胞樹状突起の成長に及ぼす影響を現在解析中である。次に、この生後5日目から10日目の間に僧帽細胞の樹状突起に発現し、嗅細胞軸索とのシナプス形成およびその維持に関与している可能性のある分子のスクリーニングを行った。スクリーニングは抗体を用いた免疫組織化学染色法を用いた発現解析により行い、解析する分子は研究員がプロテオミクスにより作成した嗅球糸球層に発現している膜タンパク質リストを基に選択した。本研究はGreer教授の所有するトランスジェニックマウス(YFPマウス)を用いて行った。YFPマウスは嗅球内で僧帽/房飾細胞特異的にYFPを発現することから、効率の良い解析が可能となった。本発現解析によって現在までにいくつかの候補分子を得られており、スクリーニングは現在も続けて行っている。更に、僧帽細胞樹状突起の成長をin vitroで再現するためのスライス培養系の確立も試みた。しかし、培養中のスライス内で僧帽細胞が形態を保ったまま生存しにくいなどの問題点がみつかり、今後の検討課題となっている。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)