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文化財遺構保存のため土壌物理学的手法の適用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 04J10582
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeSingle-year Grants
Section国内
Research Field Cultural property science
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

五味 正一 (三石 正一)  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywords土の遺構の保存 / ポリシロキサン-ポリオキシアルキレンオリゴマー / ポリエチレングリコール / 水ポテンシャル / 水分保持特性 / 水通過抵抗係数 / バルク式 / 遺構の保存
Research Abstract

遺構を恒久的に露出・展示しながら保存するために,遺構の乾燥化を防ぐ親水性ポリマーが土壌中の水分移動に与える影響をあきらかにするために研究をおこなった.
実験に使用した試料土には立川ローム,供試ポリマーにはポリシロキサン-ポリオキシアルキレンオリゴマー(分子量700、以下SAO)と,ポリエチレングリコール(分子量400、以下PEG)を用いた.
土壌の水分蒸発に影響を与えている供試ポリマーの浸透深さを知るために,供試ポリマー散布後の土壌中の水分ポテンシャル分布をWP4-Tを用いて測定した.その結果,SAOは深さ1cm,PEGは深さ1.5cmまで浸透していることがわかり,この結果から,乾土重あたりの供試ポリマーの比,すなわち混合ポリマー比を計算した.そして供試ポリマー混合試料土を作成し,水分保持特性曲線をWP4-Tを用いて作成した.水分保持特性から,PEGを混合した土壌の水性はSAOを混合した土壌の2倍の保水性を有することがわかった.また供試ポリマー混合試料の水分保持特性曲線をもちいて,供試ポリマー浸透層中の水通過抵抗係数をあきらかにした.その結果,SAO混合試料の水通過抵抗係数は1×10^<-13>cm s^<-1>,PEG混合試料は1×10^<-12>cm s^<-1>となり,PEGよりもSAO浸透層中の水は移動し難いことがあきらかになった.
これまで得られた実験結果をもとに,供試ポリマー浸透層による輸送抵抗を考慮した土壌水分蒸発速度の予測をおこなった.輸送抵抗を組み込んだバルク式を用いて蒸発速度を計算した結果,蒸発速度を低く見積もった.その理由として,ポリマー浸透層中では水蒸気ではなく液体水が移動していることが考えられる.
本研究では,供試ポリマーの添加による土壌の保水性の上昇と,ポリマー浸透層中の水分移動の相関はみられなかった.親水性ポリマーによる土壌の水分蒸発の抑制や水分蒸発量の予測には,土壌間隙中のポリマーの存在形態および水分子との関係の把握が必要であることがあきらかになった.

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2024-03-26  

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