超弦理論における重力理論とゲージ理論の間の双対性の研究とその応用
Project/Area Number |
04J10680
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
高柳 博充 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 超弦理論 / NS5ブレイン / Dブレイン / 共形場理論 / 境界状態 / 時間依存 / 非BPS / 開弦タキオン凝縮 |
Research Abstract |
NS5ブレイン背景場中で落ちてゆくDブレインの時間発展をDブレインの境界状態を用いて調べ、研究内容を雑誌Journal of High Energy Physics (JHEP)で発表した。Kutasovによる低エネルギー有効理論の解析では、これは不安定なDブレインの崩壊過程の幾何的な記述であることが示唆されるため、弦理論レベルでその妥当性を調べることが動機である。この落ちてゆくブレインはヘアピン状のDブレインのウィック回転で記述されるため、まず物理的なウィック回転を発見し、それが物理的な古典極限を持つことを示してその妥当性をみた。次に我々が提唱した境界状態を用いて落ちてゆくDブレインからの閉弦の放出レートを計算した。そしてそれを不安定Dブレインからのそれと比較すると、両者がまったく同じ振る舞いをすることが分かった。これは不安定Dブレインの崩壊の幾何的記述が弦理論レベルでも妥当であることを示唆している。 引き続き、上記の論文の落ちてゆくDブレインが電場を持つ場合を議論し、研究内容をJHEPで発表した。不安定Dブレインの崩壊の幾何的記述の妥当性をより一般の場合で確かめることが動機である。まずローレンツ対称性を駆使することで物理的に妥当な境界状態を最もシンプルかつ直感的に構成し、次にそこからの閉弦の放出レートを調べ、その結果と電場を含む不安定Dブレインからのそれを比較した。その結果、定性的には両者の振る舞いは同じだが、前者の放出レートが電場を加えたことによってNS5ブレインの枚数に依存するようになるため、定量的には異なる振る舞いとなることがわかった。そのため、厳密な意味での幾何的な記述は保たれないことがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)