新IV族半導体ヘテロ構造の電気伝導特性とデバイス応用に関する研究
Project/Area Number |
04J10783
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
澤野 憲太郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | SiGe / 歪み / バッファー層 |
Research Abstract |
Si-LSIの縮小化が限界を迎えつつあり、微細化によらない性能向上が求められている。どの中で、キャリア移動度を大幅に向上させることができる歪みSi構造に期待がかかっているが、デバイス応用にはいまだ解決すべき問題が多い。 本研究ではまず、歪みSi/傾斜組成SiGeバッファー層構造の歪み場分布について詳細に調べた。空間分解ラマン分光法により、SiGe層内部の転位がSiGe層表面付近までクロスハッチ状の歪み場を及ぼし、その上の歪みSi層の歪みゆらぎをもたらすことが初めて示された。この歪み場不均一のため、歪みSi層が局所的に歪み緩和を起こし、歪みゆらぎ量も増大することが分かった。また平坦化したSiGe上にホモエピタキシャル成長を行い、表面モフォロジー変化を調べることで、歪みゆらぎによるラフネス発生メカニズムを解明した。 この結果を踏まえ、イオン注入法を用い、薄膜かつ高品質のSiGeバッファー層作製法を開発した。イオン注入により欠陥を導入したSi基板上に、SiGe層を成長させることで、従来法に比べて非常に薄い膜厚で、歪み緩和を大きく促進させることに成功した。注入条件依存性を詳細に調べ、表面近傍に導入された欠陥が歪み緩和に寄与していることが分かった。SiGe層成長温度を比較的低温にし、成長後に熱処理を用いて転位を増殖させることで、原子層オーダーの平坦性を有するSiGe緩和層を得ることができた。TEM観察より、イオン注入欠陥が転位源となって、ヘテロ界面付近で転位ループが高密度かつ均一に形成されていることが分かった。その効果で、クロスハッチ状の歪み場分布は見られなくなり、面内歪み場ゆらぎ量は大幅に減少し、膜厚2μmの傾斜組成バッファー層よりも低い値が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)