Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
本研究では偏光解析を用いて透明な物体の3次元形状を計測する技術などを開発することを目的とした.最終年度である本年度では以下のことを行った. 1 昨年度は,透明物体の3次元形状を計算するために,偏光レイトレーシング法を用いた反復計算アルゴリズムを開発した.本年度はその手法を用いて現実の様々な透明物体を計測して実験・評価・考察を行い,その成果を発表した.その成果は,和文論文誌1件,国際会議1件,国内会議1件に発表された. 2 昨年度は,モータにより偏光板を回転することで,光の偏光状態を計測する装置を開発した.しかし,この装置ではリアルタイムで計測することができないという問題があった.そこで本年度は,新たな計測装置をフルウチ化学株式会社と共同で開発した.カメラの手前にPLZTという物質を取り付けて光を観測した.観測光の偏光状態は,ミュラー計算法でPLZTの偏光特性を解析して求めた.今回の計測装置は試作機であるためリアルタイムで計測することはできないが,PLZTは液晶よりも応答速度が速いので,将来的には液晶偏光板よりも高速に光の偏光状態を計測できるようになる.この成果は国際会議1件に招待講演として発表された. 3 さらに,透明物体に対する偏光解析を不透明物体に応用した技術も開発した.不透明物体の表面では,物体色に関係する拡散反射と,ツヤや粗さに関係する鏡面反射の2種類の反射が起こる.偏光解析を用いて,物体表面で発生する反射をその2種類の反射に分離し,物体の色・ツヤ・粗さを解析することにより,物体の写実的な見えを再現することに成功した.この成果は,国際会議1件に発表済みであり,国内会議に1件発表することも決まっている.
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