多点制御による新規多段階促進型触媒的不斉反応の開発
Project/Area Number |
04J10957
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
滝田 良 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 触媒的不斉反応 / インジウム(III) / アルキン / デュアルアクティベーション / デュアルアクティべーション / 触媒反応 |
Research Abstract |
昨年度に開発した末端アルキンのカルボニル化合物へのインジウム(III)触媒を用いた触媒的付加反応を基盤として、まずその不斉反応への展開の検討を行った。 本触媒系の開発にあたっては戦略として反応する2つの基質、すなわち末端アルキンとカルボニル化合物の両方を活性化するデュアルアクティベーションという概念を基盤とした。また、それはin situ IR及びNMRを用いた反応機構解析により、反応系中においてインジウム(III)触媒により末端アルキン及びカルボニル化合物の両方を活性化していることが示され、本反応の鍵であるデュアルアクティベーションが実現されていることがあきらかになっていた。 これらの知見を基に、不斉配位子や反応条件の詳細な検討を行った。シクロヘキサンカルボキサアルデヒドとフェニルアセチレンとの反応をモデル反応として検討を行ったところ、不斉配位子としてBINOLを、アミン塩基としてジシクロヘキシルメチルアミンを用いることによって高い選択性及び反応性を示すことがわかった。 さらに本反応系は幅広い基質一般性を有していることが明らかとなった。特に、これまでに成功例のなかった芳香族アルデヒドに関しても高い触媒活性を有しており、ベンズアルデヒドとフェニルアセチレンとの反応では2mol%まで触媒量を減じても、化学収率85%、不斉収率96%eeにて目的のプロパルギルアルコールを与えた。またアルキンに関しても、より反応性が低いアルキルアルキン等においても有効な触媒系であることがわかった。 現在、さらなる実用性の向上を目指した検討を行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)