Project/Area Number |
04J11033
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
八木沢 芙美 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Cyanidioschyzon merolae / 葉緑体 / マイクロアレイ / リソソーム / ARTEMIS / 形質転換 / シクロヘキシミド耐性 / L29遺伝子 |
Research Abstract |
単細胞紅藻Cyanidioschyzon merolae(通称シゾン)は、細胞核、葉緑体、ミトコンドリアを一つずつしか含まない単純な形態をした生物であり、細胞分裂とそれに伴うオルガネラ分裂を明暗周期により同調することができることから、オルガネラの増殖やその制御機構の解明に適した材料であるといえる。同調系を使用した観察から、葉緑体は分裂に先立ち、短期間に体積を増すことが示されている。様々な葉緑体構成タンパク質が集中的に葉緑体に蓄積すると考えられるが、この蓄積を制御するしくみは明らかではない。私は、リン酸饑餓により葉緑体体積が顕著に減少し、リン酸の再添加により回復するという現象を発見した。電子顕微鏡観察により、リン酸饑餓条件下の葉緑体は、正常な構造を保っていることがわかった。葉緑体はその機能を保ちつつ体積を変化させたと予測された。そこでこの系をモデルとして、集中的に葉緑体タンパク質を蓄積させるしくみを解析した。リン酸饑餓条件下の細胞に対してリン酸を再添加、経時的にサンプリングし、シゾンのマイクロアレイを用い、遺伝子の発現変化を解析した。結果、RuBisCoや葉緑体シャペロン等の多くの葉緑体関連遺伝子の発現変動が捉えられた。発現が変動した機能未知の遺伝子の中には植物、シアノバクテリアに保存性が高いものが多数存在し、これらの解析により、葉緑体形成に関わる新規の遺伝子も同定できると考えられる。なお、リン酸欠乏下において、長期間その増殖速度が通常条件下と同様であったことから、細胞内のリン酸のストックの存在が示唆された。本研究において、それらがリソソームのポリリン酸であることを示し、リソソームの細胞周期におけるダイナミックな増殖、分配課程も明らかとなった。
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