Project/Area Number |
04J11349
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
仙洞田 雄一 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 高次元宇宙モデル / 高次元ブラックホール / 高次元重力 / 宇宙論 / 宇宙物理学 / 重力波 / 高次元 / 膜宇宙 / ブラックホール / ブラックホール蒸発 / 始原的ブラックホール / 宇宙線 / 反陽子 |
Research Abstract |
1 近年の観測技術の向上によって宇宙論パラメターがよく推定されるようになり、宇宙のインフレーションが実際に起きていたことが益々確かなこととして考えられるようになってきた。そこで、Randall-Sundrum高次元宇宙モデルとインフレーションとの整合性を原始ブラックホールを通じて調べるべく、インフレーションに由来するスカラー揺らぎを種として形成される原始ブラックホールの質量関数を導出した。質量関数が計算できれば、ブラックホールのHawking輻射によって生じる粒子のスペクトルと宇宙線の観測との整合性から、インフレーション期の宇宙の状態、特にスカラー揺らぎのスペクトルに対する制限が得られる。Randall-Sundrum宇宙モデルにおいては宇宙が四次元の場合に比べ小さなスケールの揺らぎに対応する原始ブラックホールの蒸発を観測していることになる為、大規模構造での観測値で規格化したスペクトルの冪指数は四次元よりも小さくなくてはならないことが示された。詳細な結果はJournal of Cosmology and Astroparticle Physics誌に論文として発表した。 2 超弦理論と類似の構造を備える、磁束によって支持される曲がった有限な大きさの二次元余次元を持つ六次元膜宇宙モデルにおいて、四次元膜上での重力相互作用および解そのものの動的安定性について調べた。この目的の為に、まず二次元の余剰次元を持つ時空において膜の内外で二重に共変的な形式での境界条件を与えた。今回用いた定式化では必要な程度の数学的厳密性と可搬性が実現されており、今後の同種の解析で幅広く応用できることが期待される。実際、上記の宇宙モデルに対して適用することで重力摂動のスペクトルの計算を行ない、二乗質量の正値性から時空の安定性を示した。詳細な結果はClassical and Quantum Gravity誌に論文として発表した。
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