Project/Area Number |
04J11459
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Mathematical physics/Fundamental condensed matter physics
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 弘毅 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2006
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
|
Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 半導体量子細線 / 一次元系 / 励起子結合エネルギー / 励起子振動子強度 / 発光スペクトル / ドライエッチング / AlAs / GaAs / InGaAsP / 量子細線 / 量子井戸 / 低次元系 / AIAs / 発光線幅 / レーザー / 一次元 / 励起子 / 発光励起スペクトル / AlAs量子井戸 / MBE成長条件 / 数値計算 |
Research Abstract |
一次元系である半導体量子細線は試料作製及び測定上の困難により次元性の検証が未だ不十分である。本研究のねらいは高品質量子細線を用いた次元性の検証にある。 (1)GaAs系T型量子細線 T型量子細線とは分子線エピタキシによる劈開再成長法で量子井戸を垂直に交差させたものである。これらの厚みが5nm5nmと薄く、まAlAs障壁を持つ構造が事実上最も閉じ込めが強く、次元性の検証には最適である。 励起子結合エネルギーは、理想二次元系では有限だが理想一次元系では無限大に発散する。この意味でこれの大きさは量子細線の一次元性を特徴づける。高品質試料と測定系の開発により、上記の系でS/N比良い発光励起スペクトル実験結果を得たが、解析の結果励起子結合エネルギーは二次元系のものと同程度(15meV程度)にすぎないことがわかった。数値計算結果から、これは波動関数が量子井戸内にしみだすためと考えた。一方で、振動子強度の観点においては励起子の一次元性を確認できた。 (2)InGaAsPエッチング量子細線 有機金属化学気相成長、電子線リソグラフィ、ドライエッチング工程による量子細線は制御性が大きく閉じ込めが強い。T型量子細線の結果との比較議論のため、測定に取り組んだ。 高品質試料、実験系・手法の開発を経て、幅が39nmから6nmに至るまでの単一量子細線(厚みは6nm)の顕微発光スペクトル測定に世界で初めて成功した。解析から細線幅揺らぎの量が3nmと解ったが、これによるスペクトル不均一拡がりは15meV程度で、励起子結合エネルギーと同程度である。つまり次元性の検証にはざらに高品質な試料が必要と解り、これに向け作製グループと密接に議論した。また発光強度測定により、発光量子効率におけるドライエッチングの影響を評価し、今後の試料作製における重要で明確な課題を得た。
|