Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
昨年度までに開発した共焦点三次元クロロフィルa蛍光高速動画像計測システムを用いて,シダ植物の孔辺細胞,表皮細胞,葉肉細胞内の葉緑体の光合成電子伝達の量子収率を比較した。これら3種の葉緑体はそれぞれ高さ方向の存在位置が異なるため,本システムによって初めて同時に立体画像としてとらえることが可能となった。その結果,葉肉細胞内の葉緑体,表皮の葉緑体,孔辺細胞の葉緑体の順に光合成電子伝達の量子収率が大きいことが明らかになった。 また,クロロフィルa蛍光画像,熱赤外画像,PRI画像を,イメージングライダーを用いて構築した三次元データにテクスチャマッピングすることによって,植物個体の形状と各種パラメータの関係を解析することが可能となった。植物葉に,除草剤の一種であるバスタを塗布したところ,バスタによる光合成機能障害は,塗布葉の下位葉には見られず,上位葉のみに進行することが示唆された。また,このとき,熱赤外画像から,気孔閉鎖が確認された。しかしながら,PRI画像には変化は見られなかった。 さらに,有用物質を産生する微細藻類の簡便かつ安定した計数および光合成活性の診断を行うため,自家蛍光を利用した。まず,励起光波長および蛍光波長を網羅的に分光する励起-蛍光マトリックス計測によって,微細藻の計数に適した波長を選択した。その結果,クロロフィル蛍光波長域において藻体濃度と蛍光強度が高い相関を示したため,クロロフィル蛍光画像計測システムを用い,一度に多サンプルの藻体濃度を計測できるようにした。また,このシステムを用いて,微細藻類の懸濁液のΦ_<PSII>画像を算出し,異なる光質下で培養された微細藻類の光合成活性の違いを見出した。
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