アダプタータンパクLnkによる造血幹細胞の自己複製制御の分子機構の解明
Project/Area Number |
04J11684
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Research Fellow |
高柳 晋一郎 東京大学, 大学院医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 造血幹細胞 / Lnk / マイクロアレイ / シグナル伝達 |
Research Abstract |
学術振興会特別研究員として、Lnkアダプタータンパクの造血幹細胞の自己増幅の分子機構の解明を目的として研究を行った。3年間の研究計画の最終年度にあたる平成18年度は、当研究室で開発した、造血幹細胞免疫染色法を用いてサイトカインシグナルの造血幹細胞に及ぼす影響を検討した。 これまで、Lnkアダプタータンパクに関して、造血幹細胞ではStem cell factor(SCF) / c-Kitシグナルの下流で機能していることが知られている。このことから、造血幹細胞に対する同シグナルの効果を検討したところ、興味深い知見を得た。 SCFを作用させた結果、造血幹細胞においてもlipid raftの集積が起こることが見出された。これは、造血幹細胞の細胞膜の構造的変化よりサイトカインシグナルが制御されていることを示唆している。この現象は、SCF刺激後30分以内に観察される、非常に初期の応答である。同時に、細胞増殖シグナルの一つである、Aktのリン酸化が観察された。これらの知見は、造血幹細胞の維持や増殖に重要なStem cell factor (SCF) / c=Kitシグナルの効果を新たな角度から示す、極めて興味深い知見であり、当研究室の山崎聡氏らと共同でEMBO Journal誌に報告した。 今後は、既存の抗Lnk抗体が免疫染色に適していないという技術的問題点をクリアし、Lnkの同シグナルに対する影響を調査したい。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)