野生由来マウスを用いたオープンフィールド行動の遺伝解析
Project/Area Number |
04J12064
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Research Fellow |
高橋 阿貴 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | オープンフィールド行動 / 情動性 / 野生由来マウス / コンソミックマウス系統 / 動物行動学的解析 / 遺伝学的解析 / 野生由来マウス系統 / 遺伝子学的解析 |
Research Abstract |
日本の野生マウスから作出されたMSM系統と一般的実験マウスであるC57BL/6J系統は、遺伝的に大きく離れており、行動学的にもかなり異なった特徴を持っている(Takahashi et al.,2006)。この行動の違いに関わる遺伝子座を明らかにするために、国立遺伝学研究所において樹立されたコンソミックマウス系統を用いてオープンフィールド行動の解析を行った。コンソミックマウス系統とは、C57BL/6Jの全染色体のうち1対のみをMSMの染色体に置き換えた系統であり、一連のコンソミック系統を解析することで、いずれの染色体が各行動に影響を与えるのかを検討できる。行動解析の結果、複数のコンソミック系統がC57BL/6とは異なるオープンフィールド移動活動量を示し、オープンフィールド行動に関わる遺伝子が複数存在することが認められた。また、詳細な行動観察から、移動活動量だけでは見られない各染色体の特徴が明らかとなった。主成分分析を行った結果、オープンフィールド行動には3つの因子「移動活動量」「走触性」「不安緊張」が関与していることが明らかとなり、各因子に関わる染色体を同定した。 B6-17MSMは自発活動はC57BL/6Jと変わらないが、新奇場面での「移動活動量」が低下し「不安緊張」が昂進した系統であった。17番染色体上の更に狭い領域のみをMSMに置き換えたコンジェニックの解析から、「不安緊張」の代表的な指標であるstretching行動に関わる遺伝子座を17番染色体上に2つ同定し、また「移動活動量」に関わる遺伝子座が複数存在していることを示した。テロメア付近に2つの因子に関わる遺伝子座が近接して存在しており、それらの遺伝子を同定するために現在更にリコンビナント個体を作成して領域を狭めているところである。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)