MYCNによるMitotic catastrophe誘導の解析
Project/Area Number |
04J12116
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | University of Tsukuba |
Research Fellow |
杉原 英志 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | MYCN / p27 / Skp2 / DNA損傷 / 中心体 / CDK2 / cyclin E / DNA damage / 神経芽腫 |
Research Abstract |
1.p27のDNA損傷後の発現制御解析 前年度CDKインヒビターであるp27がDNA損傷時の中心体過剰複製を抑制する機能を担っていることを明らかにした。本年度はp27がDNA損傷後にいかに制御され、どのように中心体機能へ関わるか明らかにするため、解析を行った。まず、正常細胞におけるp27のDNA損傷後のタンパク量を調べたところ、p27はγ線照射後あるいはdoxorubicin処理によって経時的に増加することがわかった。p27はユビキチンリガーゼSCF複合体の構成因子Skp2に特異的に認識され分解誘導されることから、DNA損傷後のSkp2のタンパク量を調べたところ、p27とは反比例して経時的に減少することがわかった。また、RNAレベルにおいてもp27は経時的に量を増加させることもわかった。そこでDNA損傷シグナルで知られるATM-p53経路にp27増加が関与するかどうか明らかにするため、ATMインヒビターあるいは、p53-/-MEFを用いて検討したところ、p27はATM-p53経路には関与していないことがわかった。 CDK2/cyclin Eあるいはcyclin A複合体はDNA複製を司ると同時に中心体複製も司る。また、p27はCDK2/cyclin E, cyclin Aと結合し、CDK2の酵素活性を減少させることでDNA複製の抑制を行うことがわかっている。そこでDNA損傷後にp27がこれら複合体と結合するか否かp27抗体による免疫沈降にて検討した結果、p27はDNA損傷時にCDI(2及びcyclin Eと結合することがわかった。しかし、cyclin Aは発現量自体が低く、結合は確認できなかった。これらのことから、p27はDNA損傷時にRNA及びタンパクレベルでその量を増加させ、CDK2/cyclin Eと結合することで中心体の過剰な複製を抑制していることが示唆された。 2.MYCNによるp27の発現制御と中心体数異常の解析 前年度、MYCN発現細胞にてp27が減少していることを明らかにしたが、さらに詳細に分子機構を解析したところ、MYCN発現細胞ではskp2が増加していることがわかった。そこで、MYCN発現細胞にskp2のsiRNAを処理したところ、p27タンパク量が回復した。さらにDNA損傷時の中心体数異常を調べたところ、skp2 siRNAを処理することによりMYCN発現細胞における中心体数異常が有意に減少した。以上の結果からMYCNはSkp2を介してp27量を減少させ、DNA損傷時の中心体過剰複製を行っていることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)