インスリンシグナルとカルシウムシグナルのクロストークについての分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
04J52782
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General pharmacology
|
Research Institution | Kobe University |
Research Fellow |
とう ロ 神戸大学, 医学系研究科, 特別研究員PD
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | インスリン / ホスホリパーゼC / プロテインキナーゼC / カルシニューリン / Phosphatidylinositol-4-phosphate-5-kinase / Rabファミリー / 細胞内小胞輸送 / ryhl / イノシトール / ホスホリパーゼ / リン酸化 / シグナル伝達 / クロストーク / 細胞内輸送 |
Research Abstract |
1).インスリンシグナルの下流において、イノシトールリン脂質代謝或いはその中心の酵素であるホスホリパーゼC(PLC1)が働いていることが示唆されているが、分子レベルのメカニズムには不明の点が多い。我々は,分裂酵母モデル系を用いてホスホイノシチドによるシグナル伝達を研究している。PIP_2は主要なホスホイノシチドであり,phospholipase Cにより分解されて、二つの主要なセカンドメッセンジャーであるIP_3とジアシルグリセロールを生じる。哺乳動物細胞では、IP_3は特異的受容体に結合し細胞内ストアからのカルシウムの遊離を引き起こす。一方ジアシルグリセロールはプロテインキナーゼC(PKC)の活性化を引き起こす。我々は免疫抑制薬であるFK506を用いた遺伝学的スクリーニングにより,免疫抑制薬感受性と温度感受性を同時に示すPhosphatidylinositol-4-phosphate-5-kinase(PIP5K)をコードするits3^+遺伝子を単離した。its3-1変異体は細胞内PIP_2量が極めて低い。Its3 PIP5Kの細胞機能をさらに明らかにするために我々は,its3-1変異体の新たな表現型を解析し,micafunginに超感受性を示すことを明らかにし,細胞統合性に障害があることを示唆した。本研究において,我々はphospholipase Cをコードするplc1^+遺伝子の過剰発現が,its3-1変異体の種々の表現型を相補するが,他のPIP5K下流因子の遺伝子発現では相補しないことを明らかにした。本研究によりIts3 PIP5Kが Plcl1介するが,Rho/PKCとは独立の経路により細胞統合性を制御することを明らかにした。 2).Rabファミーリータンパク質は小胞輸送に関与し,ヒトでは60以上の遺伝子でコードされている。分裂酵母ゲノムはこれまで報告された真核細胞の中で最も少ない9個のRabファミリータンパク質をコードしており,Rabの機能解析に最適のモデル生物である。我々は,免疫抑制薬を用いた遺伝学的スクリーニングにより、輸送小胞をエンドソームからリサイクルするRab6ホモログのRyh1をコードする遺伝子を単離,解析した。さらに,Ryh1は別のRabをコードするYpt3変異体と遺伝学的関係を示し、機能的関係も示すことから,これら2つのRabタンパク質が共同的に働くこと,さらにカルシニューリンを介する細胞内シグナル伝達により制御されることを明らかにした。
|
Report
(2 results)
Research Products
(3 results)