低次元導体における量子トポロジカル物質の創製とその新規量子輸送現象の探索
Project/Area Number |
04J54011
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics/Chemical physics
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Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
豊嶋 剛司 北海道大学, 大学院工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電荷密度波 / 2次元導体 / 1次元導体 / トポジカル結晶 / ナノ結晶 / 低次元導体 / トポロジカル結晶 |
Research Abstract |
脱カルコゲナイド法によるナノ結晶創製法の確立により、新しい電荷密度波構造を多数発見した。その中でも特に階層的電荷密度波構造についての解析を進め、JPSJに投稿・掲載された。そこで新たな電荷密度波相の報告と2次元電子系の階層構造一般式という新しい概念の提案を行った。 TaSe2トポロジカル結晶作成のためのテンプレートとなるTaSe3トポロジカル結晶の量産に向けての合成条件出ししている過程で、再現性の向上とリング・チューブ形状のトポロジカル結晶を作り分ける大まかな条件が得られた。先駆者の研究にてトポロジカル結晶は針状結晶が液滴に巻きつくパターンと、壁面に液滴が遺留集積するパターンの2つのメカニズムで作られる事が判明している。今回新たに前者は低温成長でリング結晶が得られる傾向にあり、後者が高温成長でチューブ結晶が得られる傾向にある事を発見した。これは他のMX3トポロジカル結晶の量産性向上にも有用な知見である。 TaSe3トポロジカル結晶のTaSe2化には成功したが単結晶が得られていない。電気炉による全体加熱法では脱カルコゲナイド反応がトポロジカル結晶の至る所で同時に起こり、繋ぎ目がシームレスにならず多結晶化してしまう。局所過熱による選択的な脱カルコゲナイド法として操作型電子顕微鏡の電子ビーム照射を試行したが、与えたエネルギーの逃げ方に試料依存性があり、実用化に時間がかかる。 TaSe2ナノ結晶の伝導特性を得るための技術確立に幾つかの問題点が明らかになった。SiN基板上での選択的脱カルコゲナイド反応は必要な温度に至る前に電子ビーム照射によるチャージアップのため基板が破損するため、TEMで像の直接観察を出来る条件を残したままチャージを逃がす工夫をする必要がある。新しい電荷密度波相を示す試料の量産性を上げればカーボンナノチューブ等で培われた技術を用いられるが現状ではそこまでは至らなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)