Project/Area Number |
04J54131
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neurophysiology and muscle physiology
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
鳴島 円 金沢大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 大脳基底核 / 線条体 / 逆行性シグナル伝達 / 内因性カンナビノイド / カンナビノイド受容体 / 代謝型グルタミン酸受容体 / ムスカリン受容体 / アセチルコリン / 抑制性シナプス |
Research Abstract |
内因性カンナビノイドは、シナプス後細胞のG_<q/(11)>タンパク共役型受容体の活性化および脱分極に伴うCa^<2+>流入より合成され、シナプス前終末のカンナビノイド受容体(CBR)を介して伝達物質の放出を逆行性に抑制する。線条体にはCBRが豊富に発現しており、G_<q/(11)>共役型であるM_1ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)およびグループI型代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)も多く発現している。そこで研究代表者は、線条体の出力細胞である中型有棘(MS)ニューロンから電気生理学的記録を行い、線条体における内因性カンナビノイドの機能と合成放出機構を明らかにするため実験を行った。 大脳皮質由来の興奮性入力はmAChRおよびグループI型mGluR賦活薬の投与によりシナプス前性に抑制されたが、グループI型mGluRによる抑制のみがCBR阻害薬により阻害された。また低濃度のグループI型mGluR賦活薬投与とMSニューロンの脱分極の同時作用により内因性カンナビノイドによる逆行性抑制が観察された。以上の結果から、興奮性シナプスでは内因性カンナビノイドの産生にグループI型mGluRが重要であることが示唆された(Narushima et al., 2006)。 一方、抑制性入力はMSニューロンの脱分極およびmAChR活性化によりCBR依存的に抑制された。薬理学的解析およびノックアウトマウスの解析から、mAChRによる抑制にはMSニューロン上のM_1受容体が関与していることが示唆された。また、MSニューロンとコリン作動性介在ニューロンの同時記録により、介在ニューロンの活動依存的な内因性カンナビノイド系の制御が示された。以上より、内因性アセチルコリンによるMSニューロンのM_1受容体の活性化が、抑制性シナプスにおける内因性カンナビノイドによる修飾機構を制御していることが示唆された(論文投稿中)。
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