ウイルス性腫瘍(ヒトT細胞白血病)に対する免疫寛容の克服に関する研究
Project/Area Number |
04J61614
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Virology
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Research Fellow |
栗原 清 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | HTLV-I / ATL / Tax / T細胞応答 / IFN-γ |
Research Abstract |
ATL患者ではHTLV-1特異的細胞障害性T細胞(CTL)応答が減弱していることが分かっている.また、以前の動物実験の結果より、HTLV-IキャリアにおけるHTLV-1特異的細胞性免疫応答の低下が、ATLの発症条件の一つであり,これを回復させることに何らかの発症予防あるいは治療的意義がある可能性が示唆されている.しかし、現時点において、既存の感染者に対する対策は行われておらず,HTLV-1腫瘍免疫機能すなわち細胞性免疫機能は,将来,リスクファクターとして検査室レベルで測定する必要がある.T細胞応答はMHC拘束を受ける為、検定方法は非常に煩雑である.今回、我々はCTLの主要な標的抗原となっているHTLV-I Taxのリコンビナント蛋白を用いて細胞性免疫を簡便に測定する方法の確立を試みた.HTLV-I Tax遺伝子を3分割し発現プラスミドに組み込み、大腸菌中でグルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)融合タンパクとして発現させ、アフィニティー精製とHPLCによるゲルろ過精製を行った.Tax発現プラスミドを遺伝子銃により免疫したラットの脾臓細胞を、リコンビナントGST-Taxタンパクと共培養した結果、CTLの主要エピトープが存在するTaxの中央ドメインに対して特に顕著な細胞増殖とIFN-gの産生が観察された.以上から、3分割したGST融合Taxタンパクを用いてHTLV-I特異的細胞性免疫応答を主要エピトープの部位に応じて測定できる事が示唆された.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)