痛覚認知機構の基礎研究と臨床応用:特に無髄C線維を上行する信号について
Project/Area Number |
04J61638
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
秋 云海 国立大学法人総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 痛覚 / 無髄C線維 / 機能的磁気共鳴画像(fMRI) |
Research Abstract |
C線維由来信号の脳内処理過程を検討するため、fMRIを用いてC線維刺激とA-delta線維刺激の比較を行った。A-deltaの刺激は通常のレーザー光線を用いて行い、C線維刺激は我々の開発した極小野低出力レーザー刺激を用いて行った。実験に先立ち、誘発脳波を記録してC線維の選択的刺激に適する刺激条件を各々の被験者で決定した。その結果両者の刺激とも視床、第二次体性感覚野、島、帯状回などの活動を誘発するが、A-delta刺激と比べてC線維刺激は、島および前部帯状回に有意に強い活動を惹起することをみいだした。このことは、C線維関連の疼痛が弁別よりもむしろ情動に重点を置くことを反映したものと考えられる。また、C線維関連の大脳反応が注意や覚醒度に大きく影響を受けるとの我々のこれまでの結果とも合致する(Qiu et al. Clin Neurophysiol 2002,2004)。結果は学術誌に投稿中である(Cerebral Cortex)。次に脳磁図を用いてC線維刺激の際の大脳反応をより詳細に検討した。即ち、C受容器にはいくつかのタイプがありそれぞれの脳内処理過程の違いは全く知られていないため、レーザー刺激により誘発された感覚を触覚、灼熱痛および温度覚に分け、それぞれの大脳反応を比較した。グループ毎に若干の差異が見いだされた。即ち灼熱痛の歳には前部帯状回の活動が強い傾向であった。さらに、レーザー刺激の強度と誘発脳磁場の関係についても検討した。Sylvius裂付近の活動は刺激強度と相関しており、痛覚情報処理のprimary siteがSIIあるいは島にあることが示唆される。結果は投稿準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)