抗HIV(人免疫不全ウイルス)活性を示すポリ酸の合成と、細胞毒性評価
Project/Area Number |
05209208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山瀬 利博 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (80016576)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ポリ酸 / ポリバナジン酸 / MOLT4 / HIV / 巨細胞形成 / 抗HIV活性 / 細胞毒性 |
Research Abstract |
本研究室で見い出した抗HIV活性を示すポリ酸を中心として,構造と金属原子の多様性に注目して多くのポリ酸を合成しその抗HIV活性を求めてきた。この中でバナジウムを含むポリ酸が異常に大きな細胞毒性を発現することを見い出した。この点に焦点を絞って多くのポリバナジン酸及びバナジウムを含む置換型ケギンポリ酸を合成してHIV感受性細胞であるMOLT4に対する細胞毒性を構造,イオン価,バナジウム原子の数,イオンサイズ等をパラメーターとして求めた。その結果,ポリバナジン酸についてはアニオンサイズが最も重要な因子であることが示された。例えばK_5H_2〔V_<15>O_<36>(CO_3)〕・16・5H_2Oは直方体近似でV…V距離が約5.4Aと大きいアニオンサイズを示しCC_<50>=1.8μg/mlの強い細胞毒性を示した。一方Na_3VO_4はCC_<50>=4.8μg/mlを与えた。また置換型ケギンポリ酸についてはアニオンサイズが約5Aと大きいにもかかわらずCC_<50>は小さくはなかった。これらの結果は5〜6Aのサイズのポリバナジン酸がMOLT4と強く相互作用をすることを示唆している。次にCC_<50>が大きい(毒性が低い)バナジウム置換型ケギンポリ酸を用いてHIV-1_<SF-2>感染細胞と非感染細胞との間の巨細胞形成(Syncytium formation)に対する阻害活性(IC_<50>)をMOLT4を用いて求めた。その結果K_5〔PVW_<11>O_<40>〕,K_5〔SiVW_<11>O_<40>〕,K_7〔BVW_<11>O_<40>〕は0.107,0.033,0.067μg/mlをそれぞれ与え,MT-4を用いた抗HIV活性との間に良い相関性が認められた。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)