Project/Area Number |
05227225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
高木 秀一 北里大学, 医学部, 講師 (00129248)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 二原子分子 / 解離 / 電離 / 超励起状態 / 光吸収 / 電子分子衝突 / 解離性再結合 |
Research Abstract |
(1)以前から続けてきた回転運動を考慮した多チャンネル量子欠損理論による解離性再結合過程の研究結果を論文出版した。解離性再結合過程は光解離・イオン化よりふく射場がないだけ単純な過程であるが、動的過程としては機構は共通しており、プロトタイプの研究として重要である。 (2)解離過程における配置間相互作用の高次効果の研究は、原俊介(筑波技術短大)、佐藤浩史(お茶大)の両氏の協力を得て続けてきたが、高次摂動論に加え代数的解法による研究を進めることができた。成果の一部は著書「dissociative recombination:Theoretical Problems in the Dissociative Recombination」の中や国際会議(ICPEAC)で発表した。 (3)水素分子を二電子励起共鳴状態に光励起した場合、電離と解離が両方同時に起こる過程を無視できない。すなわち解離が中性の自動電離状態を通して起こるだけでなく、イオン分子が直接解離し得る。またリュードベリ状態の直接解離も起こる。これらを理解するために、イオン分子の解離状態を含めて多チャンネル量子欠損理論による解離過程の定式化を行い、数値計算を実行した。最初の適用は、配置間相互作用がないだけ取扱が単純なHeH系の解離性再結合過程に対して行い、結果は物理学会などで報告した。ちょうどビーム貯蔵リング(strage ring)を使った実験も行われ、その解析に対応する目的もあった。田辺徹美(東大核研)らのグループによる実験の解析への協力は、論文として印刷中である。水素分子系に対する具体的計算は、現在進行中である。 (4)水素分子2電子励起共鳴状態の変分計算のプログラム開発。双極楕円体座標で記述されたKohnの変分法による、電子の水素分子イオンによる散乱問題を解くプログラム^<(1)>の改良を開始した。改良点は、(a)磁気量子数分極、(b)部分波の結合、(c)分子イオンの励起状態の結合を加え、(d)S行列の変分に変更することである。作業は進行中でまだ結果を得るに至っていない。完了し次第、得た解から共鳴状態を分離し双極子能率を計算することにより、また前記の動的過程の研究結果をふまえ、所期の目的である光解離イオン化過程を解明する計画である。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)