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金属内包フラーレン及びその塩における構造と化学的性質の解明

Research Project

Project/Area Number 05233207
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas

Allocation TypeSingle-year Grants
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

泉岡 明  東京大学, 教養学部, 助手 (90193367)

Project Period (FY) 1993
Project Status Completed (Fiscal Year 1993)
Budget Amount *help
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Keywords金属内包フラーレン / ナノスケールイオン / TOFマススペクトル
Research Abstract

本年度は金属内包フラーレンとしてスカンジウム内包フラーレンを取り上げ、一電子酸化剤として知られているNOBF4を用いて酸化反応を行った。生成したフラーレン塩は溶媒に対する溶解度の差を利用して金属を含まないフラーレンと分離し、TOFマススペクトル、IRスペクトル、電子スペクトル、ESRスペクトルを測定し以下の知見を得た。
1)マススペクトルにおいては、C_<82>、C_<84>フラーレンにスカンジウムが1〜3個内包された一連のスカンジウム内包フラーレンにそれぞれ2個のBF_4を対イオンとしてもつ質量数のピークが選択的に観測された。
2)スカンジウム内包フラーレンのBF_4による酸化反応は、C_<60>の場合と異なり、NOの付加を伴わず電子だけが取り去られて進行することがIRスペクトルよりわかった。
3)フラーレン塩のESRスペクトルが観測できなかったことより、常磁性のSc@C_<84>やSc_3@C_<84>はNOBF_4による酸化によって反磁性となることが示唆される。
以上、「ナノスケール元素」のイオンに相当するスカンジウム内包フラーレン塩が合成されたことはスカンジウムイオンが確かにフラーレンに内包されていることを積極的に支持するばかりでなく、他の金属フラーレンにおいても、難溶性のため通常の溶媒では抽出できない金属内包高次フラーレンの単離や、物性的に興味深いM@C_<60>の存在の有無の確認に対する研究に有用な方法論が呈示されたことになる。

Report

(1 results)
  • 1993 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 泉岡 明: "超過密な縮合多環芳香族炭化水素の構造と物性" 豊田研究報告. 46. 33-39 (1993)

    • Related Report
      1993 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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