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¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Research Abstract |
今回解析した蛋白質は、Thermus themophilus由来メチオニンRS(Met-RS)のC末端二量体形成ドメインを欠いた503アミノ酸残基からなる。PEG6000を沈殿剤としてhanging drop蒸気拡散法及び種結晶法により約0.2x0.2x0.5mmの結晶を得た。結晶は、斜方晶系、空間群P2_12_12_1,a=82.75(3),b=117.42(4),c=57.15(3)A,Z=4,D_<obs>=1.22gcm^<-3>,V_m=2.37 A^3dalton^<-1>,V_<sol>=48.1%で非対称単位に1個分子が存在する。母結晶を10mM K_2PtCl_4溶液に8日間、1.25mM CH_3CO_2HgC_6H_4NH_2溶液に2日間、2mM Sm(Ac)_3溶液に2日間、2mM Na_2PdCl_4溶液に2日間浸し、4種類の重原子誘導体を得た。反射強度データは、高エネルギー物理学研究所の放射光をX線源として1.0、0.91Aの波長で巨大ワイセンベルグカメラを用い測定し、母結晶と重原子誘導体結晶のデータ解析をPROTEIN及びCCP4プログラムで進めた。母結晶は、3軸の周囲、2.2A分解能で158059個の反射が観測でき、独立反射25544個を得、Rmerge=9.5%であった。3.5A分解能の反射で多重同型置換法により重原子位置の精密化を行い、7178個の反射に対しfigure of meritは0.61に達した。3.5A分解能の電子密度図で、分子と溶媒の明瞭な境界線から、84x40x34Aの細長い形をした分子を同定した。更に、N末端のヌクレオチド結合ドメインのβストランド及びtRNA結合サブドメインに存在するαヘリックスを特定した。現在、Thermus themophilusのtRNA^<Met>の精製を進めており、更に、野生型Met-RSとtRNA^<Met>の複合体の構造解析を行う予定である。
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