ストレス応答因子としてのNF-κBの活性化機構とその制御
Project/Area Number |
05268216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山本 健一 金沢大学, がん研究所, 教授 (60115285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 弘子 金沢大学, がん研究所, 助手 (20126585)
中山 構造 金沢大学, がん研究所, 助手 (70192680)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 炎症 / 転写因子 / レドックス機構 / 活性酸素 / シグナル伝達 / リン酸化 / 酸化還元 / SH基 |
Research Abstract |
NF-κBはサイトカインや急性期蛋白等の生体防御反応に関連した遺伝子の発現誘導に重要な転写因子で、酸化ストレス、UV、感染、放射線等の多様な有害ストレスによって活性化される。しかし、多様な有害ストレスに反応してNF-κBがどのような機序によって活性化されるのか不明である。本研究は、多様なストレスによるNF-κBの活性化機構を明らかにする事を目的として行われ、本年度は次のような結果が得られた。(1)NF-κBの活性化に細胞内酸化還元(Redox)機構の関与が示唆されているが、我々はNF-κBのサブユニットのDNA結合活性が、Redox酵素の一つのチオレドキシン・チオレドキシン還元酵素系によって若明に活性化される事、更に最近明らかになったc-jun/fos転写因子のDNA結合活性の制御に関与している新しいRedox酵素のRef-1によっても活性化される事を明らかにした(Gene、1994)。特にRef-1は、主要なDNA修復酵素のaqurine/apyrimidine endonucleaseと同一のものである事がわかり、有害ストレスに対する細胞応答において、DNA修復酵素と転写因子の活性化を結ぶ重要な細胞内因子と考えられた。(2)NF-κBが活性化されるためには、その細胞内インヒビターであるIκB及びp105の不活性が必要である。我々は、これらのNF-κBのインヒビターが、CDC2及びMAPキナーゼ等のリン酸素によってリン酸化される事、更にその部位を同定する事ができた(発表準備中)。今後は、このCDC2あるいはMAPキナーゼのリン酸化とNF-κBの活性化との関連について更に研究を進める予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)