Project/Area Number |
05268221
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
北川 泰雄 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (50101168)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
|
Keywords | laminin / endothelial cell / chaperonin / basement membrane / transport / morphogenesis |
Research Abstract |
細胞外基質の主要構成成分であるラミニンは、EHS腫瘍由来のA(400 kDa),B1(230 kDa),B2(210 kDa)の3本のサブユニットによるものを原型とし、各種組織ではこれらのサブユニットの一部または全てがすり変わった組織特異的な異形体が発現している。会合には各鎖の領域IとIIのα-ヘリックス構造が形成する疎水性基及びイオン性基の相互作用が寄与している。細胞内におけるラミニン原型と異形体の合成には特定のサブユニット間会合を選択する機構が考えられる。またラミニンの細胞内輸送においては、成熟した3本鎖ラミニンのみを細胞外へ分泌する選別機構が存在する。本研究では異形体A'B_1B_2を発現するウシ大動脈内皮細胞(BAEC)マウス胎児性ガン細胞F9及びカリニン(kA kB_1 kB_2),K-ラミニン(kA B_1 B_2)を発現するヒト培養皮膚細胞を用いてラミニン構成鎖の会合に寄与するシャペロンを検索した。 放射標識後の細胞を細胞膜透過性の架橋剤DSPで処理し、免疫抗体沈降後の電気泳動分析によってシャペロン様物質として検出したところ、BAECでは80,60,50 kDa、F9では100 kDa、ヒト皮膚細胞では90,70,50 kDaのラミニン異形体に特異的なシャペロンの存在が示唆された。BAECを用いた免疫抗体沈降、還元、非還元条件下における二次元電気泳動の結果は、シャペロン様物質が1本のラミニン鎖に多数結合して作用することを示した。また細胞内小胞の酸性化を阻害するモネンシンの存在下ではシャペロン様物質とラミニンの共沈が抑えられた。これらの結果に基き、小胞体中でのラミニンサブユニット間の2本鎖、3本鎖の選択的会合を鎖上の疎水性基との結合と、輸送小胞の酸性化に依存した成熟ラミニンの放出によって調節するシャペロンの作用モデルが考えられた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)