リン酸化依存性転写調節因子と転写基本因子との間に介存する制御因子の探求
Project/Area Number |
05273209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
萩原 正敏 名古屋大学, 医学部, 講師 (10208423)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
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Keywords | CBP / CREB / アダプター因子 |
Research Abstract |
cAMPがAキナーゼを活性化してCREBのSer133をリン酸化することにより、CREをプロモーター領域に有する遺伝子群の転写を亢進するというモデルは今や確立したといってもよい。しかしながら、最後の、そして最大の疑問が残っている。それは、いかにしてリン酸化されたCREBが転写活性を上げるのかという点である。考え得るケース(I)核内へのCREBの移行がリン酸化により促進される;(II)DNA結合能がリン酸化により増す;(III)リン酸化によりCREBと未同定の分子の結合が調節されている;などである。(I)はこれまで述べてきたように否定されている。(II)も、ゲルシフトアッセイでは2〜3倍の変化を認めたとの報告もあるが、筆者が正確にCREBとCREの解離定数(kd)を測定したところ、kd=1nMでリン酸化による差異は認められなかった。そこで(III)の仮説に立って、CREB結合蛋白を検索したところ、265kDa蛋白が見つかり、CREB Binding Protein(CBP)と名付けた。CBPはZincフィンガーを有する核蛋白で、CREBのSer133がリン酸化されたときだけ、CREBと結合する。そのシークエンスの一部にADA2(酵母のアダプター因子)とホモロジーを有するが、CBPがCREBと基本因子複合体を結ぶアダプターである証拠はまだ無い。CREBのCBPに対する結合にはCREB140-160のKID領域N末側が不可欠であることが証明された。CBP側の結合領域はC末端から500アミノ酸前後の部分であることも判明した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)