線溶因子の細胞内代謝、及び生物活性に果たす糖鎖の役割の分子生物学的解析
Project/Area Number |
05274223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
坂田 洋一 自治医科大学, 医学部, 助教授 (40129028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三室 淳 自治医科大学, 医学部, 講師 (10221607)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | alpha2-プラスミンインヒビタ / N-methyl-deoxynojirimycin / 糖鎖構造 / O結合型糖鎖 |
Research Abstract |
N-methyl-1-deoxynojirimycinが肝細胞における線溶系のインヒビタalpha2-plasmin inhibitor(alpha2-Pl)の産生放出を阻害するが、homologyの高い凝固系のインヒビタantithrombin IIIの産生放出を阻害しないことを報告した。(BBA in press)その機序解明のため、未報告のalpha2-P1糖鎖構造を解析することを試みた。まず、精製alpha2-Plをヒドラジン分解により糖鎖を遊離し、非還元末端を^3HNaBH_3により標識し、シアリダーゼ処理後、BiogelP-4カラムにより分画した。グリコースオリゴマーの溶出位置より算定したglucose unit (GU)に対する相対値として示すと、alpha2-Plは16.5,13.5,3.5GUの位置に溶出された。13.5GUに溶出された糖鎖をエンドグリコシダーゼによる遂次分解、P-4カラムによる分画などで解析したところ、典型的2本鎖複合型構造であった。16.5GU分画がRAMM法により分析すると、GlcNAcにFucがalpha1-3結合し、非還元末端側のGalbeta-4GlcNAc構造(ルイスX構造)を含んだ3本鎖複合型構造を持つことが明らかとなった。3.5GUにピークが存在したことから、シアル酸除去alpha2-Plを電気泳動後、PNAレクチンとの反応性を調べた。認識することが明らかとなり、alpha2-PlはO結合型糖鎖を持つことが判明した。シアル酸の結合様式は、1-3個結合したN結合型と1個結合したO結合型糖鎖の存在していることがHPLC分析により明らかとなった。alpha2-3結合したシアル酸のみを切断するニューキャッスル病ウイルスのシアリダーゼを用いて解析したところ、O結合型糖鎖と3個シアル酸のついたN結合型糖鎖のシアル酸のみが切断された。三本鎖糖鎖がルイスX構造を持つことより、alpha2-Plはその構造上にシアリルイスX構造を持つ糖鎖を有することが示唆された。このことはセレクチンとalpha2-Plが結合する可能性を示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)