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エリザベス朝ルネサンスにおける美術理論と美意識

Research Project

Project/Area Number 05610044
Research Category

Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field 美学(含芸術諸学)
Research InstitutionKyoto City University of Arts

Principal Investigator

潮江 宏三  京都市立芸術大学, 美術学部, 教授 (60046373)

Project Period (FY) 1993 – 1994
Project Status Completed (Fiscal Year 1994)
Budget Amount *help
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1994: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Keywordsエリザベス朝 / イギリス / リネサンス / 芸術理論 / 美意識 / 古典主義 / 16世紀 / イタリア / ルネサンス / テューダー朝
Research Abstract

ヘンリー七世の墓碑彫刻は、自ら望んだように、土着の石工ではなくイタリア・ルネサンスの彫刻家トリジャーノの手で制作された。しかしながら、そのことはそのまま、イギリスでイタリア・リネサンスの導入とそこで培われていた理論の理解が進んだということを意味しはしない。次の王ヘンリー八世の美術の趣味にはネ-デルランド文化の影響が色濃く、思想としての人文主義の導入は着実に行われていくが、むしろ北方系の芸術家に対する偏重が目立つ、イタリア・リネサンスに特有のプラトニズム思想等の導入が明白に確認できるのは、やはりエリザベス女王統治以降の時代のようである。なかでも、フィチ-ノの叡智的美の思想の影響を強く受けたのは詩人のスペンサーである。彼の代表作「妖精女王」が騎士道物語の形式を取りながら複雑極まる寓意を通して賛美しようとしたものは、時の女王エリザベスの美徳であった。そうしたものの背景には、ホビーが翻訳したカスチリョ-ネの「廷臣論」の影響があった。つまり、中性的な宮廷儀礼がイタリアの宮廷で再洗練されつつあり、その影響が、具体的にはフランスを経由して入って来ているのである。視覚芸術におけるそうした事例の典型的なものが、ヒリヤードによるミニアチュア肖像画であろう。しかし、その根底にはプラトニズム的愛の概念に刺激を受けた騎士道的恋愛の作法があるにしても、その表現そのものはかならずしもイタリア的なものとはいえない。フランスの媒介、ネ-デルランドの技術・素養の影響が大きい。とはいえ、この時期、イギリスでは人文主義思想が色濃く染め込んだ宮廷作法のなかに組み込まれた美術表現の例を、またヒリヤードの理論のように、その線にそった理論をみることができる。これに対し、ベ-コンの美についての思想には、ヒリヤードと同じような知識の前提が感じられるが、合理的な懐疑も感じとられる。

Report

(2 results)
  • 1994 Annual Research Report
  • 1993 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 潮江宏三: "イギリス絵画の350年(「イギリス美術の特性」)" NHKきんきメディア・プラン, 221(9〜15) (1995)

    • Related Report
      1994 Annual Research Report

URL: 

Published: 1993-04-01   Modified: 2016-04-21  

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