低次数の虚ガロア体の単数指数の決定及び低次数の実巡回体の単数群の決定の研究
Project/Area Number |
05640073
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
吉野 健一 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (10150757)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1993: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 虚ガロア体 / 実巡回体の単数群 / 単数指数 |
Research Abstract |
研究の目的は低次数の虚ガロア体の単数指数の決定及び低次数の実巡回体の単数群の決定についてであった。このうち、前者については8次虚ガロア体の単数指数の決定は一応できて現在、論文の形にまとめている。しかし、それ以上の次数の虚ガロア体についてはまだ考察中である。また、後者については4次実巡回体Kの基本単数を求めるHasseのアルゴリズムのうちの後半の部分の改良(簡易化)には成功した。つまり、Q_k=2のとき、その2次部分体の基本単数epsilonと相対基本単数Eとから、Kの基本単数E^*を決定するアルゴリズムを簡略化できた。これについては論文の形にして、現在投稿中である。残り半分の改良(つまり、Kの相対基本単数Eを求めるHasseのアルゴリズムの簡略化)はかなり難しいことが判明し、ただいま模索中である。 他方、この研究の途中で一般の素数導手pの実巡回体の単数群(これを決定するのは難しい)のうち円単数群と呼ばれるものを調べていたところ、その体の次数がある条件を満たせば、その類数の偶奇がその体と2巾次だけ次数が異なる導手pの虚巡回体の相対類数の偶奇と同値であることが導けた。この結果は内田先生の1976年のJ.Number Theoryの論文の定理3の一般化を与えている。これは既に論文として発表してある(次頁の研究発表に書いてある)。この結果も後者の低次数の実巡回体の単数群の決定に一応は関係しているとみれる。それは単数群の決定自体勿論重要なことであるが、それが判れば単数規準、ひいてはその体の類数が類数公式を使って決定できるということがあるからである。従って、単数群の決定には至らぬものの、良く知られた部分群である円単数群を使って、類数の偶奇が判定できること、さらには他の素数で類数が割れるかどうかの判定ができることは望ましいことである。この観点に立つと上の論文はその端緒とみることができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)