礫を含む軟質な岩盤の不均質体としての力学挙動に関する研究
Project/Area Number |
05650458
|
Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Geotechnical engineering
|
Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉中 龍之進 埼玉大学, 工学部, 教授 (00008822)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長田 昌彦 埼玉大学, 工学部, 助手 (00214114)
山辺 正 埼玉大学, 工学部, 助教授 (40125894)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
|
Keywords | 不均質体 / モデル実験 / 三軸圧縮試験 / 弾塑性解析 |
Research Abstract |
プレート境界付近に位置する我が国には過去の激しい地殻変動の現れとして凝灰角礫岩などを代表とする火山砕屑岩類や東京礫層などの礫岩が広く分布している。これらの岩盤中にトンネルや地下発電所などを建設する際には不均質な岩盤の力学挙動に関する認識を高めておくことが重要である。礫を含む岩盤の不均質性を生じる原因には、礫とマトリックスの材料特性の差異のほかに、礫の種類・大きさ・形・向き・空間分布など様々な原因が考えられる。これらすべてを制御した実験は不可能であり、実質的にはパラメータのいくつかを固定した実験を遂行する必要がある。 本年度の研究では、モデル礫岩を作成して礫とマトリックスの2相系からなる地盤材料の詳細な室内力学試験を行い、礫岩を模擬したこれら2相系材料の力学特性を調べた。礫には大理石、ガラス玉を、マトリックスには石膏、セメントを少量混入させた細砂を用いている。礫の混入率は0〜70%と変化させている。力学試験は3軸圧縮試験を中心に、強度特性と破壊にいたる変形特性を調べている。また、微少なひずみレベルにおける弾性を調べるために超音波のP波とS波を測定して弾性諸定数を求めた。これら一連の研究から、礫の混入率・礫の大きさ・礫の材料特性・マトリックスの材料特性等の礫岩構成要素による礫岩への影響を実験的に調べた。次いで、礫とマトリックスの2相系からなる材料を想定して弾塑性有限要素解析をおこない、礫の混入率・拘束圧の変化にともなう応力-ひずみ関係、内部の破壊状態の進行を検討した。解析条件は、平面ひずみである。解析的考察から、礫の混入が2相系材料内の応力-ひずみ分布を著しく不均質にしており、これが礫・マトリックスの2相系の力学特性を大きく支配するものであることを明らかにした。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)