Project/Area Number |
05670065
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
高野 成子 金沢大学, 教育学部, 教授 (30019559)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 呼吸困難感 / 運動 / 呼吸リズム同調 / 呼吸様式 / 呼吸筋の酸素消費量 / 胸郭 / 呼吸のメカニクス |
Research Abstract |
一定リズムで四肢の運動をする時は、そのリズムに呼吸リズムを同調させる方が運動時の呼吸困難感は少ないといわれる。本研究は呼吸困難感軽減のメカニズムを運動/呼吸リズム同調時の呼吸筋群の動きと酸素消費量の面から検索することであった。 女子学生8名を被験者とし、それぞれ別の日に最大酸素摂取量の40%と60%の強度の自転車こぎ運動(50回転/分)を負荷し、その間、Magnetmeter法で呼吸筋群(胸郭と腹壁系)の動きを、外部死腔負荷法で呼吸筋のO_2cost(△呼吸筋の酸素消費量/△肺換気量)を、Borg法で呼吸困難の程度を測定した。運動中の呼吸法として、運動前半には自然な呼吸(非同調呼吸とする)を、後半には随意的に呼吸リズムを運動リズムに同調させる同調呼吸を行わせた。肺換気に対する胸郭系の呼吸筋の関与度は非同調時には、運動強度に関わらず、平均70%であったが、同調によりその割合は76%に増加した。自転車こぎ運動のように腹筋の緊張を伴う運動では、腹筋による肺換気への補助的作用は制限され胸郭系の関与が高くなるが、この割合が同調呼吸によってさらに高くなったのは呼気が強く行われたこと(内肋間筋の活動の増加)に起因した。呼吸筋のO_2costについては、非同調時と較べて、同調により呼吸困難感が軽減する被験者ではO_2costは低下し、一方、呼吸困難が増大する被験者ではO_2costは増加する傾向が見られた。運動強度関係なく同様の結果を得、また同調によるO_2costの変化と胸郭系の関与度の変化の間には関係は見られなかった。以上、総合して、同調時のように呼吸筋の活動と四肢筋群の活動の周期が一致していると、より低いエネルギーコストで換気仕事と自転車こぎ仕事が行なわれうる。従って、呼吸筋におけるより低い張力の発生が呼吸困難感の軽減をもたらしていると考えられた。
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