退化楕円型境界値問題に関する調和解析とウェーブレット解析
Project/Area Number |
05740076
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
解析学
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新井 仁之 東北大学, 理学部, 助教授 (10175953)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | 強擬凸領域 / ベルグマン計量 / ハ-ディー空間 / ブロック関数 / 拡散過程 / 調和関数 / 楕円型作用素 / 多変数正則関数 |
Research Abstract |
本研究では、次の3つのタイプの新しい成果を得た: (1)強擬凸領域上のベルグマン・ラプラシアンを例とするような境界で退化するある種の2階楕円形作用素Lの調和解析に関する基本的な結果を証明し、それを用いて、Lu=0の解からなるHardy空間のアトム及び拡散過程による特徴付けを得た。さらに、強擬凸領域上の解析関数からなるHardy空間に関するWojtaszczykの予想の解決も含むような結果も、応用として証明した。 (2)C^nの単位球上のBMOA関数のCarleson測度と拡散過程による特徴付けを証明した。これにより、BMOA関数の確率論的取扱いが可能になった。応用として、Littlewood-Paley型の等式ならびに、BMOA関数のCarleson測度による特徴付けの確率論的な別証を与え、Garnett-Jones型の定理を単位球上の不変調和関数に対して確率論的手法で証明した。 (3)複素一変数のBloch関数はFourier級数、作用素論、等角写像論において重要な役割をはたす。このBloch関数の多変数への一般化が最近、Krantz,Timoneyなどにより得られた。われわれは、多変数Bloh関数をベルグマン計量の幾何と拡散過程を用いて特徴付け、その応用として、Bloh関数のBergman-Carleson測度による特徴付けを証明し、また、境界での発散のオーダーを詳細に記述した。後者は、一変数のMakarovの定理の多変数化である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)