Project/Area Number |
05740488
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
林 誠 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (50212155)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | グリオキシゾーム / ペルオキシゾーム / マイクロボディ / アラビドプシス / 突然変異体 / セネッセンス / 脂肪代謝 / 糖新生 |
Research Abstract |
高等植物の脂肪性種子では、グリオキシル酸サイクルと呼ばれる発芽の初期段階に特有な代謝系が存在する。発芽過程で種子貯蔵脂肪の分解により生じたアセチルCoAは、グリオキシル酸サイクルの働きによりコハク酸に変わった後、ミトコンドリアと細胞質を経てスクロースへ変換される。このような脂肪からの糖新生は、光合成能を獲得する以前の植物の主要なエネルギー源として使われる。従って、遺伝的変異によってグリオキシル酸サイクルが作用しない突然変異体は、貯蔵脂肪から糖新生できないために発芽しないが、コハク酸を与えれば正常に発芽すると考えられる。そこで、発芽過程でコハク酸要求性を示す変異体の選抜を行った。 一回目の選抜は、以下のように行った。まずEMS処理により突然変異を誘導したアラビドプシス種子を水の中で5日間発芽させる。この中から未発芽の種子のみを選び出して10mMコハク酸を含む寒天に移し、発芽するものを選抜した。この方法ではかなり多数の個体が選抜された。しかしながら、得られたM2世代の個体を解析したところ、これらがコハク酸要求性株ではなく、水中で(おそらく嫌気的には)発芽しない突然変異体であることが判明し、このスクリーニング法が不適当であると判断した。そこで、方法を改め再度スクリーニングを行った。2回目の選抜では、寒天に濾紙をひいた上に種子をまき5日間発芽させた後、濾紙を乾燥させることによって発芽している個体を枯らした。ついで、この濾紙を10mMコハク酸を含む寒天上にのせて、発芽するものを選抜した。この方法では、約10000個をスクリーニングした結果、38個の陽性個体を得た。これらのうちで、6個体は本葉のセネッセンスが急速に進むという特異な表現系を示した。現在、M2種子を採取しているところである。
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