ホヤのバナジウム親和性膜タンパク質に対するモノクローナル抗体の作製
Project/Area Number |
05740508
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
宇山 太郎 広島大学, 理学部, 助手 (60232914)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1993: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ホヤ / バナジウム |
Research Abstract |
海産無脊椎動物のホヤは、遷移金属元素のバナジウムを高濃度かつ高選択的に濃縮している。ホヤのバナジウム濃縮細胞(バナドサイト)には、海水濃度の1000万倍に相当する350mM濃度のバナジウムが含まれている。しかし、このような極端な濃度勾配に逆らって金属元素を濃縮する際に必要なエネルギーをどこから得ているのかはまだ不明であった。 われわれは、バナドサイトの液胞内が、pH1.9〜2.4という強い硫酸酸性を示し、そこにバナジウムが低酸化状態の3価に還元されて濃縮されていることを明らかにしてきた。このことは、バナジウムの濃縮に液胞内外のプロトンの濃度勾配が関与している可能性を強く示唆している。 本研究では、バナドサイトにプロトンポンプが存在するかどうか、クロマフィン顆粒由来の液胞型H^+-ATPaseの72kDaと57kDaのサブユニットに特異的な2種の抗血清を用いて免疫細胞学的に検討した。その結果、酵素の触媒部位を構成し、植物や昆虫にも共通している72kDaと57kDaサブユニットの存在が、原索動物のホヤでも初めて確認された。 次に、バナドサイトの液胞内の低pHが実際に液胞型H^+-ATPaseの働きに依っているかどうかを確かめた。バナドサイトをアクリジンオレンジで生体染色すると、液胞は朱色の蛍光を発して低pHであることが分かる。一方、バナドサイトを液胞型H^+-ATPaseの特異的阻害剤であるバフィロマイシンA_1で処理すると、バナドサイトの液胞は緑色の蛍光を発していた。このことは、バナドサイトの液胞で実際に液胞型H^+-ATPaseが働いて低pHを維持しており、この酵素が阻害されると液胞内外のプロトンの濃度勾配が解消されてしまうことを示している。 今後は、この液胞型H^+-ATPaseによって形成されたプロトンの濃度勾配がバナジウムの濃縮とエネルギー的に共役していることを明らかにしていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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