有機-無機複合材料を用いた非線形光導波形スイッチに関する研究
Project/Area Number |
05750039
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
杉原 興浩 静岡大学, 工学部, 助教授 (30222053)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有機-無機複合材料 / 2次非線形光学 / 多層膜光導波路 / ゾルゲル法 / 広帯域スイッチ / 電気光学効果 / ディスパースレッド1 |
Research Abstract |
有機-無機複合材料は、ガラスの低温合成法であるゾルゲル法を用いて作成した物質であり、有機材料の長所と無機材料の長所を併せ持つ。本研究では、分子オーダーで2次の非線形性が大きい有機色素ディスパースレッド1(DR1)を無機シリカマトリックスの中に高濃度(45wt%)分散し、コロナポーリングを行うことにより、2次の非線形性を発現させた。メーカフリンジ法により、高調波に吸収を持つ領域での非線形光学定数を測定評価し、d_<33>=190pm/vという極めて大きな値を得た。これは、代表的な無機結晶LiNbo_3と比較して、約5倍の値であり、またゲストホスト型高分子材料の中で世界最高の非線形性の値であった。しかも、この複合材料は色素の配向緩和が無く、これまでの非線形高分子材料の欠点であった非線形性の経時劣化が常温では全く無いことが明らかになった。また、本研究でのスイッチング電圧の値に密接に関連する電気光学定数は、r_<33>=110pm/vという世界最高レベルの値になった。一般に、ゾルゲル法で作成した膜は薄いため、光の伝搬が困難である。そこで本研究では、ゾルゲル膜の下に透明ガラス膜を堆積することにより、多層光導波路構造を用いて光の伝搬を可能にした。次に理論解析および実験により、広帯域、低スイッチング電圧での非線形多層膜構造光導波形スイッチを設計、試作した。スペクトル領域法を用いて等価屈折率、帯域幅等、導波形スイッチデバイスとしての特性を評価した。その結果、従来の無機結晶LiNbo_3と比較して、複合材料を用いたデバイスの帯域幅が20倍も広帯域となることが明らかになった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)