積層型圧電素子による片持角柱の流体誘起振動のロバスト制御
Project/Area Number |
05750210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dynamics/Control
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
劉 玉洲 東北大学, 工学部, 助手 (20241549)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 流体誘起振動 / ギャロッピング / 圧電アクチュエータ / 振動制御 / ロバスト制御 |
Research Abstract |
高層ビル、橋梁、海洋構造物、航空機、流体機械など流体に接する構造物は、流体力によりギャロッピング、フラッタ、うず励振等の不安定振動が誘起されることが多い。これらの不安定振動は高速化や高性能化を目指すととくに著しく生ずるため、能動制御技術により流体誘起振動を制御することが必要不可欠になる。本研究では、防御、制振という観点から構造物の流体誘起振動の制御問題を取り上げ、理論と実験両面から構造物の流体誘起振動の制御方法を確立することを目的として構造物の流体誘起振動の制振を行った。 本研究では、まず、初めに一様流中に垂直に置かれた角柱のまわりの流動特性を調べた。角柱のまわりを流れる一様流の流速が臨界流速を超えると角柱にギャロッピングが起きる。これは、流れの中に置かれた細長物体は、通常下流向きの力を受けているが、そのような抗力が流れの乱れ成分などにより物体の左右の平衡を欠き、わずかに傾きを誘発する。この傾きは、流れの相対速度を変化させ揚力を生じ不安定振動の原因になることを究明した。つぎは、角柱のギャロッピングに対してロバスト制御を行った。制御則を最大特異値に基づいたH_∝最適制御理論を適用して設計した。角柱のギャロッピングを、角柱の根元にあるベース板に取り付けられた積層型圧電素子をアクチュエータとして用い、シュミレーションおよび実験的に抑制できることを明らかにした。また、得られた制振効果を従来の最適レギュレータ制御による制振降下と比較検討し、制御対象の物性変動および外乱に対するロバスト性はH_∝制御の法が優れていることを明らかにした。 上述の研究結果をまとめた論文が日本機械学会論文集(C編1994年1月号)に掲載されている。今後はこれまでの研究成果を発展させ、構造化特異値を取り入れたmuシンセシス制御理論を適用し、流体力の発生メカニズムが比較的複雑な円柱のうず励振の制御を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
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