Project/Area Number |
05750557
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Architectural environment/equipment
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原田 和典 京都大学, 工学部, 助手 (90198911)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 遮熱性能 / 避難安全 / 合成床版 / 熱 |
Research Abstract |
本研究の目的は、建築の火災における避難安全の問題に関る耐火構造の設計方法に関する基礎的な知見を提供することである。これまで耐火構造に関しては、建物内の他の部分への火災拡大防止および構造物の倒壊防止のみを目的としていた。しかし、建物の大規模化や身障者の社会進出といった近年の社会情勢を鑑みると、火災時の避難を支援するような耐火構造の設計原則が求められている。たとえば、建物内の一時避難場所(閉じ籠り区画)では、侵入熱が避難者の安全を脅かさないかといった検討が必要となる。このようなシステムでは、人命の安全の観点からコンクリート壁・床版などの耐火性能が十分であるかを工学的に検討しなければならない。そのうち、特に遮熱性能が防煙性能とともに重要となる。 本研究においては、そのうちの遮熱性能について検討を行った。標準火災に対する床版の遮熱性能について、大型計算機による数値シミュレーションを行い、床版の熱的応答を得た。種々のデッキプレート合成床版の断面形状に対して解析を行い、ISOの遮熱要求基準を満たすための床版の断面形状について検討した。コンクリート体積が一定という条件の下で、許容される断面形状の範囲を明らかにし、遮熱基準を最も良く満足する形状(熱的最適形状)を求めた。 建物の実際の火災は、可燃物量、開口条件、外界気象条件などの種々の条件により影響を受ける。今回行った検討は標準火災としていたが、今回示した方法は原理的には任意の火災性状に対して適用可能である。
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