脳電位活性を指標とした都市環境快適性評価手法の開発
Project/Area Number |
05750569
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | National Institute of Multimedia Education |
Principal Investigator |
仁科 エミ 放送教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (05750569)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 都市環境 / 音環境 / 快適性 / 視聴覚情報 / 最大エントロピー法 / ゆらぎ構造 / 高周波成分 |
Research Abstract |
この研究は、より快適な都市空間を実現するために、実在の都市空間の視聴覚環境情報を、生理的指標を使って従来よりも格段に高い客観性・厳密性のもとに計測・分析・評価する手法について、基礎的研究開発をおこなうものである。平成5年度は主として以下の項目について研究をおこなった。 1.可搬性の高い野外実験システムの構築 実在の都市空間での快適性評価実験をおこなうためには、(1)軽量で可搬性にすぐれ、(2)AC電源に依存せず、しかも(3)アーチファクト(雑音)の影響を被りにくいシステムでなければならない。そこで、すでに実験室で稼働している実験システムについて改良を加え、前記(1)〜(3)の条件をほぼ満たすシステムの構築に成功した。 2.最大エントロピー法を応用した都市環境音の分析手法の開発 予備的検討の結果、これまでの都市環境音分析にもっぱら使用されてきたオクターブバンド分析、高速フーリエ分析等の限界を解決する波動解析法として最大エントロピー法が原理的に有望であるという結論を得た。そこで、最大エントロピー法をもちいて音響分析をおこなうソフトウェアを共同開発し、広帯域にわたる環境音について最大エントロピー法による分析を可能にした。 3.都市環境音の快適性指標の候補の抽出 前記2で開発したソフトウェアをもちいて、さまざまな自然環境音の分析をおこなった。その結果、自然性・快適性の高い環境音では20kHz以上に及ぶかなり広い帯域にわたってミクロなゆらぎ構造が存在していることが見られた。これに対して、都心部で計測した都市騒音では、10kHz以下の帯域にパワーの集中がみられるものの、ミクロなゆらぎ構造はほとんどみとめられなかった。ここから、環境音の快適性指標の候補として、さきに見出した広い周波数分布に加えてミクロなゆらぎ構造が有力なのではないかと考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)