寄生虫感染におけるヘルパーT細胞の抗原認識とその感染防御における役割に関する研究
Project/Area Number |
05770172
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
寄生虫学(含医用動物学)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松本 直樹 東京大学, 医科学研究所, 助手 (40239108)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 寄生虫感染 / ヘルパーT細胞 / IL-4 / IgE |
Research Abstract |
寄生虫症のうち蠕虫感染症では多くの場合、寄生虫抗原に特異的なIgE抗体価の上昇とともに寄生虫抗原とは反応しないいわゆる非特異的IgE抗体の上昇が認めらる。これらの現象は、主としてTh2タイプのヘルパーT細胞が産生するIL-4に依存していることが示されているが、蠕虫感染においてどのような機構でTh2タイプのT細胞が選択的に活性化を受けるのかについては明らかになっていない。そこで本研究では腸管に寄生するNippostrongylus brasiliensis(Nb)に感染したマウスをモデルとして宿主T細胞によって認識される寄生虫抗原の性状解析を行った。Nb感染マウスより得た腸間膜リンパ節細胞をNb成虫可溶性抗原(NbSA)または分泌排泄抗原(NbES)とともに培養すると抗原濃度依存的にIL-4さらにはIgEの産生が観察された。この時、IgEの産生はCD4T細胞によって産生されたIL-4に依存していた。NbSA,NbESをMonoQ陰イオン交換クロマトグラフィーにより展開すると両者においてほぼ同一の位置に4つのピークとしてIL-4産生誘導活性が検出された。さらに各ピークをゲル濾過法により分画を行った結果、IL-4産生誘導活性はいずれも分子量17,000から30,000の位置に回収されたことから、NbSA,NbES中にともに存在する同一の抗原分子(群)をT細胞が認識し、IL-4を産生することが示唆された。この時、MonoQによる展開で低塩濃度に溶出された2つのIL-4産生誘導活性ピークについてはそれに平行したIgE産生誘導活性が認められたが、高塩濃度に溶出されるIL-4産生誘導活性についてはIgE産生誘導能は低く、IL-4の産生のみがIgE産生を規定しているわけではないことが示唆された。現在、IL-4産生誘導活性,IgE産生誘導活性を持つ抗原について精製を進めており、今後、その構造ならびに局在部位を解析することによりTh2タイプT細胞の特異的活性化の機構解明の手がかりとしたい。
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Report
(1 results)
Research Products
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