メラノーマの浸潤、移転におけるプロテアーゼの生化学的及び免疫組織学的解析
Project/Area Number |
05770621
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
木村 達 熊本大学, 医学部, 助手 (20244121)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | カテプシン(B,H,L,D) / メラノサイト系腫瘍 / 免疫組織化学 / システイン・プロティナーゼ・インヒビター |
Research Abstract |
1.メラノサイト系腫瘍におけるカテプシンB(CB)とcystein proteinase inhibitor(CPI)の測定:CB活性とCPI活性との相関を、ヒトの色素性母斑(NP)、メラノーマ原発巣(PM)、メラノーマ転移巣(MM)について検討した。PMとMMの組織におけるCB活性は、それぞれNPの2.5倍、6.8倍の高値であった。一方CPI活性はPMにおいて最も高く、MMが最も低かった。CB/CPI ratioは、PMおよびMMはNPの1.9倍、11.6倍であった。PMの患者10人のCB活性・CB/CPI ratioとdisease free intervalを検討すると、同値が高値の群は有意にdiserse free intervalの短縮を認めた。CB活性とCB/CPI ratioの解析は、ヒト悪性黒色腫の予後を評価する上で有用であると思われる。 2.メラノサイト系腫瘍におけるカテプシンB,H,L,Dの局在:抗ラットカテプシンB,H,L,Dポリクローナル抗体を作製し、それがヒトカテプシンB,H,L,Dと交差反応することを、Western blot法を用い証明した。さらにWestern blot法では、各抗ラットカテプシンはヒトメラノーマから抽出したカテプシンと反応を示した。抗カテプシンB,H,L,D抗体を用いて、免疫組織化学的にヒトメラノーマ原発巣、転移巣、並びに色素性母斑における局在を検討した。カテプシンはそれぞれメラノーマ細胞および色素性母斑細胞に存在していた。メラノーマ転移巣においては、メラノーマ原発巣および色素性母斑と比較し、有意に強い染色性を示した。これらの知見より、抗ラットカテプシン抗体は、ヒトのメラノサイト系腫瘍の生化学的あるいは免疫組織化学的解析に有用であると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)