Project/Area Number |
05770698
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
竹政 和彦 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40236500)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 細胞増殖速度 / クローン細胞 / 放射線治療 |
Research Abstract |
放射線治療の線量分割法をより有効にすることが、現在放射線治療上重要な課題である。しかし、実際は照射中に腫瘍増殖が起こっていても、腫瘍増殖の因子は不明な点が多く、分割照射法の概念の中に取り入れることが困難であった。多くの研究は分割照射中に細胞増殖が起こらないことを前提としている。分割照射中の腫瘍細胞増殖の因子の解析はin vivo腫瘍で行われているが、極めて膨大な施設と手間を要し、簡便な方法の開発が望まれる。本研究では発育速度の異なる各種培養細胞を用い、さらに各々の細胞より発育速度の異なるcloneを選択し、腫瘍細胞の発育速度が分割照射時の生存clonogenic細胞数に及ぼす影響を検討し、in vitroによる腫瘍増殖因子の簡便な実験系の開発を試みることを目的とした。本研究では以下の様な実験計画を立案し遂行した。 ヒト子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌、食道癌より作成した18種類の各種培養細胞の増殖速度を検討した。食道癌由来細胞のTE2とTE5はいずれも扁平上皮癌由来で、放射線感受性はほぼ同一であるが、doubling timeはTE2が24時間に対し、TE5は36時間と約2倍の差異が認められた。この両細胞に日常放射線治療で用いる2-3Gyの小線量を連日照射し、毎回照射後、総細胞数および生存率を算定し、両者の積から照射後の生存clonogenic細胞数を算出して、細胞増殖速度が照射後のclonogenic細胞数の変動に及ぼす影響を検討した。単層培養時の細胞増殖速度はTE2とTE5で異なっていたが、照射後のclonogenic細胞数を比較すると、いずれも同様の減少を示し、細胞増殖速度が生存細胞数に影響することはなかった。腫瘍の増殖速度が放射線治療成績におよぼす影響が問題となっているが、培養細胞を用いては影響が見られず、今後shperoidを作成しさらに検討を加える予定である。
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