術前後における高齢者の体構成成分の変化と術後短期予後との関係
Project/Area Number |
05770883
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
平松 毅幸 自治医科大学, 医学部, 講師 (60211512)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高齢者 / エネルギー消費量 / 除脂肪体重 |
Research Abstract |
本年度は担癌高齢者の術前エネルギー消費量の予測値と実測値を比較し、エネルギー消費の主座である除脂肪組織量の実測を踏まえて、高齢者のエネルギー消費量の予測に関する基礎的な検討を行った。70才以上(平均77才,男2人女2人)及び60才以下(平均53才,男3人女2人)の大腸癌患者を対象とし、遠隔転移を有した者や術後に合併症を起こした者は除外した。体重差は高齢者が11kg軽量、身長差は高齢者が12cm低値となっていた。これらの人類学的データに基づき、高齢者群の基礎代謝量(BMR)は1035±163kcal/day、対照群のそれは1360±179kcal/dayと予測された。一方、安静時エネルギー消費量(REE)を間接熱量計により測定した結果、高齢者群では1208±113kcal/day、対照群では1394±238kcal/dayであった。実測値と予測値の開きをみるためにREE/BMRを両群で比較すると、高齢者群は15±7%と対照群の2±10%より有意に高かった(P<0.05)。即ち、従来のHarris-Benedict式から高齢者のエネルギー消費量を予測すると低く見積ることが示唆された。 Bioelectrical Impedance Analysisにより測定した除脂肪体重(LBM)は高齢者群で37.4±10.7kg、対照群で48.0±10.5kgとなっており、LBMの体重に占める割合は高齢者群73±10%対照群77±10%と両群で差が無かった。単位LBMあたりのエネルギー消費量を測定すると、高齢者群と対照群で各々、33.4±5.2vs29.4±2.6kcal/kg/dayと高齢者群がやや高い傾向にあった(P=0.158)。即ち、担癌高齢者では対照群と比してLBMの量及び代謝活性は低下してはいなかった。 高齢担癌患者のエネルギー消費量をより正確に予測するためには高齢者の除脂肪体重と安静時エネルギー消費量の実測を今後積み重ねて新たな予測式を作る必要があると考えられる。
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Report
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Research Products
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