Project/Area Number |
05770908
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
|
Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 嘉敏 関西医科大学, 医学部, 助手 (30203186)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 高アンモニア血症 / 急性胃粘膜病変 / ストレス潰瘍 / アルギニン |
Research Abstract |
急性胃粘膜病変と高アンモニア血症との関係を検討するため以下の検討を施行した。 Wistar系雄性ラット180gをネンブタール麻酔下に5M酢酸アンモニウム6mmol/kgを腹腔内投与の後、Alzetミニ浸透圧ポンプを皮下に埋め込み、ポンプよりポリエチレンチューブを腹腔内に誘導した後、これより10M酢酸アンモニウムを10mul/hで注入し、高アンモニア血症を作成した。その後、経時的に血液を採取するとともに、実験6日目にラットを屠殺し、胃を摘出した。[結果]1 血中アンモニア濃度の検討:投与前20〜30mg/dlであったものが3日目には80〜90mg/dl、5日目には70mg/dlと正常の約3倍に上昇した。6日目の胃粘膜は正常であった。 2 水浸拘束ストレスモデルにおける高アンモニア血症の影響の検討:上記にて高アンモニア血症作成後、高木・岡部らの方法にて23度下に水浸拘束ストレスを4時間付加した。なお、対象として同ポンプをもちいて6日間生理食塩水を投与したものを用いた。その結果、アンモニア投与群における潰瘍形成が著明に抑制されていた。3 アンモニアによる血中アミノ酸の変動に関する検討:アンモニア投与によりアルギニンの著明な上昇、グリシンの低下を認めた。 以上より、本実験施行に際しては、高アンモニア血症が急性胃粘膜病変発生に悪影響を及ぼすのではないかと推察していたが、結果は逆となり、むしろ、粘膜保護作用を示した。現在、そ理由を検討続行中であるが、おそらく、血管拡張因子であるアルギニンの増加あるいはNの増加による、ストレス下の血流保持がこのような結果につながったのではないかと推察している。
|