関節軟骨欠損に対する自家腸骨成長軟骨板移植の病理学的研究
Project/Area Number |
05771072
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
森田 哲生 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (40231641)
|
Project Period (FY) |
1993
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Research Abstract |
【目的】関節軟骨欠損部に対する新鮮幼若成長軟骨板移植による修復の可能性を示唆する報告がなされている。しかし自家移植の場合、移植片の固定、採取部位及び量などの問題点が残されている。今回、自家腸骨成長板を用いた移植実験を行い、成長期の骨軟骨障害である野球肘の治療法として、自家腸骨成長軟骨板の臨床応用への可能性を検討した。 【方法】8〜9週齢日本白色家兎の腸骨成長軟骨板を海綿骨とともに4mm径の円柱状移植片として採取し、同一家兎の大腿骨内顆関節面に作製した4.2mm径の軟骨下骨に達する円柱状欠損部に自家移植する。対照群は大腿骨内顆関節面に骨欠損部を作製し、移植を行わなかった。術後1,2,4,6,8,12,24,48週後に屠殺し、移植部の肉眼的観察と組織学的検討(H-E染色で形態学的変化、サフラニン-O染色で軟骨基質酸性ムコ多糖の消長)を行い対照群と比較する。 【結果】腸骨成長軟骨板を採取するため、内径4mm、外径4.2mmの中空の鉄製パイプを採取筒として作製した。腸骨から成長軟骨板を採取し同一家兎の大腿骨内顆関節荷重面に作製した欠損部に自家移植した。合計20羽に移植を行い、屠殺までの経過期間は最長48週であった。肉眼的観察では移植成長軟骨板の生着は4羽(生着率20%)に見られた。しかし組織学的には切り出し部位の不良、瘢痕形成のため、移植部位の観察は困難であり、有意な所見を得られなかった。この原因は、腸骨成長軟骨板の脆弱性と採取筒の先端による骨切離が鋭的でなく、鈍的で成長軟骨板を破壊しながら採取していたことが主な原因と思われる。従って実験系の再検討を要すると思われ、今後は実験動物、実験手技、成長軟骨板の採取部位(腸骨、肋軟骨、脛骨など)、採取方法(成長軟骨を損傷しないよう採取可能な採取筒)、移植方法についても同系もしくは自家移植実験を施行する予定であり、現在ラットの脛骨を用いて検討している。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)