Project/Area Number |
05771161
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
冨澤 和夫 慶應義塾大学, 医学部・麻酔科, 助手 (40172184)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ヒスタミン / ヒスタミンN-メチルトランスフェラーゼ / 筋弛緩薬 |
Research Abstract |
雑種成犬10頭を用い、ヒスタミンをN-メチルヒスタミンに分解するヒスタミンN-メチルトランスフェラーゼ活性におよぼす筋弛緩薬の影響を検討するため、血漿中ヒスタミン濃度と代謝産物であるN-メチルヒスタミン濃度を経時的に測定した。まず、種差と麻酔に使用するペントバルビタールの影響を検討するため、麻酔導入前後で比較したところ、導入前のヒスタミン、N-メチルヒスタミン濃度の2.7pmol/mlと7.9mug/lが、導入後には2.65pmol/mlと3.75mug/lでペントバルビタールによまる増加は認められなかった。しかし、ヒトでの血漿ヒスタミン値1.7pmol/mlとN-メチルヒスタミン値0.78mug/lに比べると高く、種差が認められた。内因性ヒスタミンを遊離させる目的でd-ツボクラリン(dTc)を0.8mg/kg投与したところ、ヒスタミンは1-3分後に、N-メチルヒスタミンは5-10分後に最高値に達した。In vitroの研究で、ヒスタミンN-メチルトランスフェラーゼの抑制が強いと報告されているベクロニウムを前投与した後にdTcを投与した結果でも、ヒスタミンは1-3分後に、N-メチルヒスタミンは10-15分後に最高値に達した。また、血漿中ヒスタミンの減衰、N-メチルヒスタミンの増加と減衰の速度にも、ベクロニウムの前投与の有無に関係なく差は認められなかった。以上より臨床使用量のベクロニウムにはヒスタミンN-メチルトランスフェラーゼ活性の抑制は認められないか、臨床上問題にならない程度と考えられた。
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