浸潤性膀胱癌に対する亜選択的動脈内注入療法に関する研究
Project/Area Number |
05771213
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
辻野 進 東京医科大学, 医学部, 助手 (20236889)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 浸潤性膀胱癌 / 動脈内注入療法 / 多剤併用化学療法 |
Research Abstract |
浸潤性膀胱癌20例に対し亜選択的COMPA動脈内注入療法-CDDP,VCP(Oncovin^<(R)>),MTX,PEP,ADM5者併用を行い、まずその臨床的効果を再評価した。ついで動注療法施行時の薬剤血中濃度測定、R1アンギオグラフィーを行い、至適薬剤投与量、薬剤注入領域について検討した。CDDP20mg/m^2(days4,5),VCR0.6mg/m^2(days1,2),MTX5mg/m^2(days2,3),PEP5mg/body(days1,2,3),ADM15mg/m^2(day4)を1コースとし、2-3週毎に3-6コース投与した。20例の奏効度は、完全寛解4例、部分寛解10例、不変6例で、奏効率は70.0%、観察期間6-37(中央値22.5)ヵ月で癌なし生存12例、癌あり生存2例、癌死4例、他因死2例で満足できる結果であった。20例中10例においてRIアンギオグラフィーを施行した。すなわち、^<99m>Tc-HSA(人血清アルブミン)370MBqを動注用カテーテルより注入しシンチカメラにて1秒間に1枚の割合で撮像した。本動注療法施行時(薬剤注入時)には両大腿部を250mmHg以上で圧迫しているが、これにより外腸骨動脈領域の流れが止められ、結果として内腸骨動脈領域のRI分布が増加した。また腫瘍部を中心に骨盤内全体への高濃度分布が示された。しかしながら腫瘍部へのRI分布と奏効度は必ずしも一致しなかった。次に抗腫瘍効果が最も高いCDDPについて10例、ADMについて7例、それぞれ動注後の末梢血中濃度を測定した。同時期に同じ薬剤投与量で、全身化学療法を施行した患者から無作為に同数の患者を選び、同様に末梢血中濃度を測定した。動注例と静注例では抗腫瘍効果を反映すると言われている曲線下面積:AUCにおいて有意差を認めなかった。(AUCは、CDDPでは動注例:1.04、静注例:1.10mug/ml・hr、ADMでは動注例:0.13、静注例:0.14mug/ml・hr)。この結果より亜選択的COMPA動注療法では、現在の投与量で局所効果とともに全身的効果もある程度期待できることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
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