Project/Area Number |
05771624
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Conservative dentistry
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
田村 一弥 日本大学, 歯学部, 助手 (70197573)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1993: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 被覆電極 / プラズマコーティング / 薄膜 |
Research Abstract |
電気的根管長測定器の検出精度向上や電気的根管長測定器を用いて側枝を検出するためには、探針であるリ-マ-およびファイル表面を絶縁物でコーティングした被覆電極が有効であることが示唆されている。 申請者は、この結果を踏襲し平成3年度、平成4年度および平成5年度科研費において窒化チタンアルミ薄膜をコーティング材とした被覆電極を開発し、臨床使用条件下での窒化チタンアルミ薄膜の安定性および被覆電極の性能について検討を行った。 薄膜の安定性の評価では、臨床で使用される薬液中での薄膜構成金属の金属イオンの溶出および耐食試験の電気化学的挙動を定電位分極法でおこない、その供試溶液を誘導結合プラズマ発光分析法によって金属イオンの定性、定量分析をおこなった。その結果、溶出および耐食ともに臨床使用条件下では電気化学的に安定でコーティング材として優れていることが明かとなった。 また、被覆電極の性能に関する評価では、Ti,A1の原子数比がTi/A1=30/70〜60/40の範囲で作成した薄膜でコーティングした被覆電極の場合、薄膜自体の硬度は高く象牙質との摩擦による薄膜の剥離は生じないが、被覆電極を30KHzの超音波で振動させたとき薄膜にクラックが生じやすく、電気的絶縁性が低下することが判明した。この問題を解決するには、A1のドープする量を多くし、Ti,A1の原子数比をTi/A1=30/70よりも小さくして薄膜の弾性係数を大きくすることが望ましいことが明かとなった。 こ薄膜の弾性係数の増加は、A1のドープ量が多くなることでより高絶縁性が増す反面、薄膜の硬度の低下が懸念される。したがって、電気的根管長測定と機械切削との併用が問題とされるが、象薄膜の硬度が牙質の硬度よりも大きいことから考えてみても電気的根管長測定器と機械切削との併用は可能であると示唆された。
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