電着被覆による接合法に関する研究-表面処理方法について-
Project/Area Number |
05771743
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
須藤 隆正 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20187793)
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Project Period (FY) |
1993
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1993)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1993: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 電鋳加工 / 電着被覆 / 電鋳金属 / 表面処理 / 接合強度 |
Research Abstract |
補綴装置の連結、特にろう付や鋳接等の接合に関しては適合精度の向上と接合強度を保持するために種々の工夫がなされている。しかし、電鋳加工法により得られた装置に熱加工を施すことは、精度や強度の面から問題が生じる。そこで、熱加工せずに模型上で連結が可能な電着被覆による接合方法に着目し以下の結論を得た。 電鋳金属の作製(1次電着)には、スルファミン酸Niを主成分とする電鋳浴を用い、陽極にはNi板、陰極にはステンレス板を有する治具を使用しDCパワーサプライにて電流強度を0.1,0.4,0.8,1.2,1.6Aにて試験片を製作した。完成した試験片の表面処理には酸処理として10%塩酸、10%硫酸を用いて3分間行い、電気化学的表面処理(陰極電解)には500Å、1000Å、1500Åの層についてバイポーラ電源を用い電解処理を行った。また、接合用陰極治具を用いて各種処理した面上に2次電着を行い重ね継ぎ手形態の接合用試験片を作製調製した。なお、未処理をコントロールとし試験片の評価は引っ張り剪断強度試験、ESCAによる表面分析、表面粗さによって行った。以後の結果についてまとめると、それぞれの電流条件において酸処理、陰極電解処理と未処理の表面粗さは近似しているにもかかわらず引っ張り剪断強度は未処理では50^<kgf/>^2_<cm>前後、酸処理では100^<kgf/>^2_<cm>前後の値を示しまた、電解処理では処理時間が進む程高い値を示し0.1A,1500Åでは150^<kgf/>^2_<cm>以上の値が認められた。これは、ESCAの定性分析において未処理では電鋳浴の残留物が表層に存在し接合に関与したと考えられ、酸処理では残留物が溶解し、また電解処理では電鋳金属表層の活性化が行われた結果と推察された。 以上のことから、電鋳金属の接合に際し接合強度を向上する上で表面処理の有効性が示唆された。
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Report
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Research Products
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